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使用者責任を問われる可能性も「六代目山口組」最大の窮地

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.06.17 06:00 最終更新日:2016.06.17 06:00

使用者責任を問われる可能性も「六代目山口組」最大の窮地

新幹線を降り、品川駅を歩く六代目山口組司忍組長

「司忍組長が千葉県内にある双愛会の継承式に後見人として出席することは、かなり早い段階で警察当局からリークされていた。東京でメディアに狙われることはわかっていたようで、カメラの放列に動じる様子もなく、駅構内を堂々と闊歩していた」(全国紙記者)

 

 6月5日午前、品川駅に降り立った六代目山口組司忍組長は白のスーツに身を固め、橋本弘文統括委員長らを従えて威風堂々と千葉に向かった。

 

 じつはこの日の午後、岡山市で神戸山口組傘下池田組の高木昇若頭(55)が射殺された事件で、山口組弘道会傘下の髙山組系組織に所属する山本英之容疑者(32)が岡山南署に出頭したのだ。

 

 弘道会といえば、山口組の中核組織で司組長の出身母体。しかも傘下の髙山組は山口組ナンバー2の髙山清司若頭が初代を務めた弘道会の中核組織。分裂から10カ月、抗争は最大の局面を迎えたが、その原因が弘道会だったことで山口組内には激震が走っている。

 

 ヤクザ界に詳しいジャーナリストはこう話す。

 

「山本容疑者が出頭することは、弘道会の竹内照明会長は事前に知っていた可能性がある。ただ、司組長にすぐには報告しなかったようだ。千葉で祝いの席に出席するトップに話すわけにはいかなかったのかもしれない」

 

 だが、警察は早速、山口組総本部、弘道会本部や髙山組、さらに山本容疑者所属の傘下組織までを家宅捜索した。その後、犯行に使用されたとみられる拳銃が岡山市内で見つかった。

 

「警察は抗争に絡んだ事件であることを前提に捜査を進めている。この時期に射殺事件を起こせば、当然のことだ。組織犯罪処罰法の適用を見込んでいて、そうなると髙山組トップの南正毅組長の逮捕は免れないだろう。弘道会の竹内会長逮捕の可能性すらある」(前出・ジャーナリスト)

 

 実際に、2008年に起きた抗争事件では、射殺を指示したとして山口組小西一家の落合勇治総長が、組織犯罪処罰法違反に問われ、無期懲役の判決を受けた(現在、上告中)。

 

 また、司組長自身も2005年、配下の組員に拳銃を持たせていたとして、銃刀法違反の共謀共同正犯で懲役6年の実刑を受けている。いわゆる“使用者責任”が、今回も問われないとは限らないのだ。

 

「事件は末端組員の暴発だったかもしれないが、弘道会がやったことに間違いはない。警察は弘道会潰しに動いている」 と関東在住のヤクザが証言する。神戸山口組の直参幹部を弾いた4発の銃弾が、「六代目山口組」に最大の窮地をもたらしている。

(週刊FLASH 2016年6月28日)

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