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自衛官にニコン社員「ロシアスパイ」に騙されやすい6タイプ

社会・政治 投稿日:2020.03.08 06:00FLASH編集部

ロシアスパイに狙われやすい「6タイプ」の事件】
●タイプ(1)お金にだらしない/TARGET→内閣情報調査室職員(2007年検挙)
 中国や衛星情報の専門家である内閣情報調査室職員が、駐日ロシア大使館職員・ベラノフと会合で知り合い、寿司や焼き肉店で会食するように。当初は割り勘だったが、次第に大使館員持ちになっていった。
 途中からは現金も手渡され、最後は1回10万円。内調職員は、重要ポストに就くまで手なずけておく「スリーパー」に位置づけられていた

 

●タイプ(2)会社に不満がある/TARGET→ニコン研究員(2006年検挙)
 ニコングループの主任研究員が、軍事用の光学通信関連技術を、駐日ロシア通商代表部職員・ウラジミルに渡していた。
 当初は、すでに発表されている論文だったが、次第に軍事用の機密も求められるように。さらに居酒屋で接待を受け、現金数百万円を受け取っていた。研究員は「自分の研究成果を認めてほしかった」と供述。

 

●タイプ(3)Noと言えない性格/TARGET→東芝子会社社員(2005年検挙)
 東芝子会社の社員が、半導体関連の情報と引き換えに、駐日ロシア通商代表部員・サベリエフから約100万円を受け取っていた。
 出会いは幕張の電気機器の展示会。サベリエフはイタリア人コンサルタント「バッハ」を名乗り、社員に接触した。「東芝のLANに入りたい」といった要求に、社員は居酒屋にノートPCを持参。言われるがまま情報をコピーさせるように……。

 

●タイプ(4)家族の弱みを握られている/TARGET→防衛研究所の三等海佐(2000年検挙)
 防衛研究所所属の三等海佐が、機密文書を無許可で複製。ロシアの駐在武官で、GRUの大佐・ボガチョンコフに手渡した。
 三佐の息子が難病にかかってからは、大佐は見舞いの名目で現金を渡すようになった。国は違っても階級差は絶対で、三佐は「はい、大佐!」と直立不動だった。金額は合計で数十万円。これからさらに機密流出が進む段階だったとされる。

 

●タイプ(5)社内で “やや傍流” にいる/TARGET→ソフトバンク社員(2020年検挙)
 逮捕された元ソフトバンク・荒木容疑者は、通信設備を構築する部門の統括部長だった。
 SVRのスパイとみられる通称代表部職員の狙いは、5G通信網構築の技術だったと推測されるが、荒木容疑者は組織の主流ではなかったとみられる。

 

●タイプ(6)情にほだされる一面がある/TARGET→陸上自衛隊の陸将(2015年検挙)
 厳しい仕事ぶりで知られ、陸上自衛隊の東部方面総監まで務めた元陸将が、退官後、現職の陸将などを通じて、部内資料をGRU(軍事参謀本部情報局)の駐在武官・コワリョフに流出させていた。ただし金銭の授受はなく、飲食の支払いも交互だった。
 元陸将は、「研究熱心だったので渡した」と供述したと報道された。陸将が一方的に信頼を寄せ、それにつけ込まれたかたちとなった。

 


(週刊FLASH 2020年3月3日号)

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