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新型コロナウイルスに医師が警告「市販薬は飲んではいけない」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.03.08 11:00 最終更新日:2020.03.09 12:31

新型コロナウイルスに医師が警告「市販薬は飲んではいけない」

新型コロナウイルス(写真・CDC)

 

 感染者数が拡大の一途をたどる新型コロナウイルス。「もはや、明日にでも自分が感染するのではないか」と、不安な方も多いだろう。

 

そこで、“感染後” を見据え、新型コロナが重症化しないためのアドバイスを、免疫機能に詳しい、いしいじんぺい医師に聞いた。

 

 

「新型コロナによる症状自体は、一般的な風邪とそれほど違いはなく、極度に恐れる必要はありません。もともと、“コロナウイルス” 自体が変異しやすいもので、毎シーズン “新型” が登場しています。

 

 いま流行している『COVID-19』は、致死率も決して高くはなく、感染しても発症しない人が多い。過度に危険視する必要がないんです」

 

 いしい医師が、“危険視” するのは、不必要な薬の服用による体への影響だ。

 

「そもそも、新型コロナが重症化した方は、『発症時に服用した薬に原因があるのではないか』と、私は考えています」

 

 どういうことなのか?

 

「多くの人が誤解していることですが、『病気は薬で治す』という考え自体が、本来は間違いなんです。基本は、人間の体が持つ免疫力で治すもの。

 

 確かに、多くの患者さんは “薬を使っても” 治ります。たとえば解熱剤。一時的には熱が下がって楽になりますし、風邪やインフルエンザで解熱剤を飲んでも、最終的には治るでしょう。

 

 でも、解熱剤を使用すると、治るまでの期間は長くなってしまうんです。インフルエンザの場合、解熱鎮痛剤を服用すると、服用しなかった場合と比べて、1.8日治るのが遅くなったという研究結果もあります。

 

 遅くなった原因は、体が体温を上げることで免疫力を上げようとしているのを、解熱剤が無理に止めてしまったからです」

 

 ほかにも、気軽に買える市販薬が、新型コロナを重症化させてしまう可能性は「十分ある」という。

 

「たとえば、咳止め薬です。体は、咳をすることで痰を出し、ウイルスが肺に入るのを防いでいるのです。それを無理やり止めると、肺炎になる可能性が高まります。

 

 しかも、効果の強い咳止め薬は、副交感神経をブロックしてしまいます。すると、ウイルスなどの異物と戦うためのリンパ球が、リンパ節から出られなくなる。当然、免疫力が落ちて、感染症が悪化する可能性が高まります」

 

 いしい医師は、『予幸医学のススメ』を執筆し、患者の幸福追求を重視する “予幸医学” を提唱している。

 

「私はよく、『薬はローンだ』と説明します。熱を下げて表面的な症状を抑えることは、借金の支払いを先延ばしにすること。しかし、いつかは支払わなければならない。薬には、『重症化のリスク』という高い利子がつくこともあるんです」

 

 では、新型コロナと似た症状が出た場合、どうするべきなのか。

 

「水分と塩分をしっかり摂って、家で寝ているのがベストです。味噌汁は、水分・塩分・善玉菌・アミノ酸が補給できて、免疫力を上げてくれます」

 

 ただし、「水が飲めない、息が苦しい、意識がおかしいなどの症状が4日以上改善しない場合は、病院で受診するべきだ」とのこと。

 

 一方、“コロナ予防対策” として、いしい医師が積極的にすすめるのがビタミンDの摂取だ。

 

「ビタミンDは、免疫力にとても重要です。『ビタミンDが低い人が肺炎になるリスクは、高い人の10倍以上』とも報告されています。

 

 おもに日光を浴びることで作られ、食事で十分に摂るのは難しい。まだ日光が弱いので、サプリでビタミンDを補給して、あえて外に出ることで、被害を最短最小にできます」

 

 次のページでは、いしい医師の監修のもと、「飲んでは行けない市販薬」と「注意すべき薬」を解説する。市販薬を買う際は、慎重に考えたい。

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