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鶏肉、ワイン、はちみつ…コロナで低迷「産直品」を格安で
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.04.21 11:00 最終更新日:2020.04.21 11:00
「都心部での買い占めが問題になってからは、全商品で送料500円ぶんを弊社にて負担する『自炊応援&生産者支援プログラム』をやっています。正直……弊社の利益は、ほとんどありません。いつまで続くかわかりませんが、農家さんを支えることになりますから」
そう話すのは、オンライン直売所「食べチョク」の運営会社・ビビッドガーデン広報の下村彩紀子さんだ。
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もともとは、こだわりのある “産直品” を消費者に販売してきた。だが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、飲食店の休業やイベント中止で売り上げ急落に悩む生産者たちと、身を削って、安く商品を届けることも始めた。
「こんなときこそ、ふだんよりお得に買ってほしい」という生産者もおり、現在注文は増えている。
「東京、大阪、福岡の飲食店からの受注がなくなり、200kgもの在庫を抱えることになってしまったんです」
そう語るのは、「真栄ファーム」の和田真弥さん。父・末治さんとともに、鹿児島県のブランド地鶏「黒さつま鶏」を生産・加工・販売している。
「2019年10月から販売していますが、ふだんの注文は月10件〜20件。でも2020年3月に売り上げが激減して、『ものすごく苦しい』と嘆いていたら、食べチョクで『困っている農家さん支援』企画をやっていただいて……。
そこから、注文が1日20件〜30件に急増して驚きました。お試しセットは『こんなに鶏肉が美味しいと思わなかった』と好評で、リピーターになる方も増えています」(和田さん)
一方、雑味のない天然のはちみつが売りの「巣鴨養蜂園」。父・高橋正利さんが心をこめて作ったはちみつを、イベントで売るのが、娘の米田望さんの役割だったが……。
「東京ビッグサイトなどで予定されていた、土日2日間で20万〜30万円の売り上げが立つイベントが、3つも中止になってしまって……。
でも、食べチョクで応援特集をしてくれた当日に、10件ほど注文をいただけたんです。それから個人のお客さんが増えて、注文数が3倍になりました。
とはいえ、150gの瓶が250個、スティックタイプも100セット単位で在庫が余っています。はちみつには殺菌効果もあるので、喉のケアにもなります。ぜひ、うちで買い溜めしてください」
日本産ワイン発祥の地・山梨県。夫婦で特別醸造のワインを生産する「前田龍珠園」の原田旬さんも、コロナで売り上げが7割減少した。
「即売イベントが軒並み中止で焦っていたときに、食べチョクを知って、出店しました。3月下旬から売り始め、10日で100本の注文をいただき、本当に助かっています。
日本産ワインなのでお刺身、お寿司など和食とも合います。自宅のお食事でのお供にしていただければと思います」
900店以上が登録されている「食べチョク」には、居酒屋や給食からの受注減で “痛み” を受けた生産者が、まだまだいる。いまこそ、思い切って “WIN―WINなお買い物” をすべし。
【産地直送品の詳細】
「はちみつは栄養価が高く殺菌効果もあるので、防災バッグに入れてほしい。8g×5本×5セットのスティック(3250円)なら、レターパックですぐに発送できます」(米田望さん)
エサにこだわり、広々とした環境で飼育。
「タタキのセット(4730円、税込み、送料別)は、鶏刺しでも食べられます。皮を炙っているので香ばしく、親子丼にしても、美味しいです」(和田真弥さん)
古樹の根は、地下20〜30mに達し、たくさんのミネラルを吸い上げるという。
「2本セットなら、同じ畑、同じ年に収穫した甲州葡萄が、醸造方法の違いでどれだけ味わいが変わるか楽しめます」(原田旬さん)
※商品は2020年4月14日時点で、「食べチョク」に掲載されているもの。価格はすべて税込み、送料別
(週刊FLASH 2020年4月28日号)