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長谷部誠も出場…独リーグが欧州で視聴率爆上がり
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.05.23 16:00 最終更新日:2020.05.23 16:00
新型コロナウイルスの影響でフランス、オランダ、ベルギーのリーグ戦が打ち切りになるなか、欧州サッカー5大リーグの一つ、ドイツのブンデスリーガが5月16日に無観客試合で再開。3月13日以来、66日ぶりのことだった。
ブンデスリーガは今回の再開にあたり、感染症対策を徹底。試合前の整列はなく、両チームの先発選手による握手や円陣もなし。
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ベンチメンバーはマスク着用で、観客席に間隔を空けて座るなど、ピッチの外でもソーシャルディスタンスを守っておこなわれた。
長谷部誠(36)、鎌田大地(23)が所属するフランクフルトはボルシアMGと、大迫勇也(30)が所属するブレーメンはレーバークーゼンと、それぞれ格上と対戦したこともあり、1-3、1-4で敗戦。
鎌田は先発で78分までプレーしたが、長谷部は74分から、大迫は85分からの途中出場。勝利に貢献することはできなかった。
久々のリーグ再開に注目したのは、日本に限ったことではなかった。それは”数字”が物語っている。ドイツサッカーに造詣が深いサッカージャーナリストの安藤正純氏が語る。
「ドルトムント対シャルケの”レヴィアダービー”を中継した『Sky TV』の視聴率が、これまでの2倍にあたる27.4%を記録。
これは同局の新記録ということです。サッカーが国技なだけに、再開を心待ちにしていたのでしょう」
スペインでも同試合は大注目。有料チャンネル『Moistar Plus』によると、”レヴィアダービー”は、同国で放映されたブンデスリーガの試合としては過去最高の視聴率を記録。
詳細は発表されなかったが、同局でのブンデスリーガ戦の中継で、これまでの最高視聴者数の4倍を記録したとしている。
それは自国のアトレティコ・マドリーやバレンシアのリーグ戦並みの数字だったという。
リーグ戦が中止に追い込まれたオランダでも同様の結果になった。
人口約1728万人というオランダの『FOXスポーツ』で、この一戦を視聴したのは20万3000人。
同日夜のフランクフルト対ボルシアMG戦の中継でも9万4000人の視聴者が集まった。コロナ渦前のレバークーゼン対アウグスブルグ戦は8000人程度しか視聴しておらず、いかに関心が高かったかがわかる。
また、”サッカー後進国”の米国の『FOXスポーツ』では時差がありながらも、”レヴィアダービー”の中継はピーク時には45万人の視聴者を獲得していたという。
前出の安藤氏が続ける。
「欧州では、それだけサッカーが日常に浸透しているということなんです。それは、視聴者数の多さが物語っている。
また、イングランドでは”レヴィアダービー”を生中継しましたが、これは画期的なことです。
というのも、これまで土曜の午後3時30分からという時間帯では他国のリーグ戦を一切、生中継してきませんでした。
それは自国のプレミアリーグための時間帯であり、プレミアリーグの視聴率を守るためでもありました。
それが今回、初めてこれまでのルールを破ってまで生中継した。欧州各国の人々がそれだけサッカーに飢えていた、ということです」
ドイツのライバル国の一つであるイタリアはどう報じたのか。有力紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』は「ブンデスリーガの再開は、我がセリエAの今後の指針となるだろう」と書き、最後にこう綴っている。
「再開後、最初のゴールをあげたドルトムントのハーランドは、アポロ11号で人類初となる月面着陸に成功したアームストロング船長に匹敵する」と。
コロナ後のサッカー界の指針としても注目されているブンデスリーガは、6月27日の最終節までおこなわれる。
写真・ロイター/共同通信