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櫛田一斗は9月まで給与50%減…サッカー選手の「海外コロナ生活」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.06.08 06:00 最終更新日:2020.06.08 06:00
新型コロナウイルスが、世界中で猛威を振るっている。1年延期された東京五輪を筆頭に、多くのスポーツで、試合の延期や中断が相次ぐ。そんななか、海外で活躍する日本人サッカー選手は何を思い、どう過ごしているのか。
タイの「チョンブリFC」に所属する櫛田一斗(33)に、Zoomで取材した――。
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今季のタイ1部リーグは2月14日に開幕。櫛田の所属するチョンブリFCは、3月1日の第4節を戦ったところで、リーグが中断となった。
その後は、タイ全域で外出が制限されたこともあり、櫛田は、「自宅などで体を動かしながら最低限のコンディションを保っているだけ」だという。
「規制は徐々に緩和されていますが、いまもグラウンドやジムは閉鎖されたまま。チームでは週3回、Zoomを使った練習を取り入れていますが、それぞれ自宅の空きスペースなどでやっているので、できることは限られています。
監督やコーチは選手を管理したいのでしょうが、正直サボろうと思えばいくらでもサボれますからね(苦笑)」
当初、5月初めに予定されていたリーグの再開は、9月に決まった。だが、先は長い。
「再開時期が見えたのはいいですけど、あと3カ月近くある。ほかのチームは一度、解散するみたいですが、うちのチームは、なぜかこのまま練習を続けるらしいです。
まあ、休みになったとしても、今は飛行機もほとんど飛んでないし、仮に日本に帰ったとしたら、(外国人は)タイにしばらく戻ってこられない可能性もありますから」
リーグ再開まで、給料は約50%カットされた。それでも櫛田は、「タイでは、まだ恵まれているほう」だという。
「3部や4部のチームにいる日本人選手は、コロナの影響でアジア人枠(1人)がなくなってしまい、解雇された選手も少なくないんです。練習しているだけで給料をもらえるのは、むしろありがたいほうですね」
ジムなどが使えず、自宅マンションの屋上でトレーニングすることも。
「音などが響かないように、場所は考えています(苦笑)」
海外に拠点を置く日本人サッカー選手たちも、コロナに打ち勝つべく必死に戦っている――。
くしだかずと
1987年1月20日生まれ 京都府出身 佐川印刷、チョンブリFC(タイ、2011-15)、オーストラリアの2クラブ(3部相当)などを経て、2019年はJ3いわてグルージャ盛岡でプレー。今季よりチョンブリFCに復帰。2011年には、タイ1部のベストイレブンにも選出された
取材&文・栗原正夫
(週刊FLASH 2020年6月16日号)