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ゴルフ女王「キム・ハヌル」ジャージャー麺大好き大学時代
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2016.08.08 07:00 最終更新日:2016.08.08 07:00
キム・ハヌル(27)は、韓国の首都ソウルに隣接し、韓国で もっとも人口が多い道(=県)といわれる京畿道・龍仁市で生まれ育った。
韓国のスポーツ新聞で20年近くゴルフを担当し、現在はイン ターネットメディアの代表を務めるイ・ガンレ氏が言う。
「京畿道はゴルフ教育の最先端学郡といわれます。キム・ハヌルは周囲に気配りできる子。家族のサポートも熱心で、お父さんがキャディを務めていました」
KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)の広報担当者が、イ・ボミとキム・ハヌルは、当時から注目度は抜群だったと明かす。
「毎年、記者や関係者投票で、実力と外見、人気の3拍子が備わった選手10名を『KLPGA広報モデル』に任命するのですが、2人は常連だった」
どちらがより人気があったかと問われればキム・ハヌルのほうだったと話すのは、元ゴルフダイジェスト副編集長で、現在ネットメディア「ヘラルドスポーツ」編集長のナム・ファヨン氏。
「キム・ハヌルは、アマチュア時代から有名人でした。エリート集団である韓国国家代表に選ばれたことはありませんでしたが、高校3年時にプロ転向すると、3年めの2008年には3勝して結果を残した。
気づくと、『ハヌル・サラン(愛)』という私設ファンクラブができていました。おそらく、女子プロで私設ファンクラブが出来たのは、キム・ハヌルが初めてだったでしょう」
おもに中年男性で構成された「ハヌル・サラン」の応援は熱狂的で、ラウンド中も「ナイスショット!」「入れ!」などの声援を連発。ほかの選手たちがその熱狂に気おされて委縮してしまい、KLPGAが過熱応援を自粛するアナウンスをしたほどだった。
2009年から、キム・ハヌルは建国大学ゴルフ指導専攻科に籍を置くことになる。同大のパク・チャンヒ教授が言う。
「高校からそのままプロになったハヌルが、建国大学に興味を持つようになったのは、イ・ボミら同世代の影響があったと思います。ゴルフに関して科学的なサポートをしてくれるし、キャンパス生活を味わえることも新鮮に映ったのでしょう。
学年は、ハヌルがボミの2つ下の後輩でしたが、年齢も一緒だったので、仲はよかったですよ。ハヌルは友人たちとキャンパスを抜け出して、ジャージャー麺を食べに行ったりしてたかな」
イ・ボミとキム・ハヌルは大学卒業後、今度は建国大学大学院のゴルフ産業経営専攻の修士課程に進学。大学院では同期となった2人は、今でも指導教員のパク教授のもとを訪ねて来るという。
「先々週も、帰国した2人が研究室にやってきました。ふだんは日本でネット動画授業をチェックしたり、私が与えた課題をレポート提出したりしています。トッププロであっても学期末試験は義務ですからね。個人面談をし、試験もしましたよ。点数? それぞれイーブンというところでしょうか(笑)」
ゴルフの世界で積み上げてきた実績は互いに譲らない。前出のナム・ファヨン氏が、こんなことを言っていた。
「ハヌルが台頭してきたときにボミは苦労し、ボミが躍進するとハヌルはスランプになるなど、韓国時代はすれ違うことが多かった。
でも、今は違う。ボミは昨年、日本で賞金女王になり、日本2年めのハヌルも適応しつつある。2人の今季の成績こそ、白熱したライバル争いと呼ぶにふさわしい。それを間近で見守ることができる日本のファンが羨ましいですよ」
(週刊FLASH 2016年7月26日号)