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待ってろ東京五輪/ホッケー「小野真由美」35歳の覚悟
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.08.03 16:00 最終更新日:2020.08.03 16:00
東京五輪開催を信じて……日の丸戦士たちの、ブレないメダルへの思いとは--。アスリートたちが、「1年後への金言」を寄せてくれた。今回は、女子ホッケーの小野真由美(35)だ。
2016年のリオ五輪後、ホッケーから離れた小野真由美が、もう一度ピッチに立とうと決めたのは、「やっぱり、ホッケーが好きだったから」。しかし代表に復帰するためには、思いだけでは乗り越えられない壁があり、覚悟も問われた。
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「求められたのは、世界と互角に戦えるだけの体力とテクニック、それにパワーとスピード。経験値だったら負けない自信はあったけど……やっぱり、不安のほうが大きかったですね」
2020年の8月で36歳になる小野にとって、1年の延期でさらに厳しさが増した。
「正直なところ最初は、どうしようと悩みました。本当に頑張れるのか? 何度も自分に問いかけて、自分と向き合って。最後は覚悟を持って挑む決心をしました」
5月には、生涯の伴侶となるスポーツトレーナーの小林靖長さんと結婚。新婚生活については、こう語る。
「(コロナによる自粛生活で)ひとりだったらマイナスのことばかり考えたと思うが、彼と一緒にいていいことばかり」
自分を支えてくれた人に恩返しするために。コロナと戦う人のために。恋するホッケーの明日のために--。覚悟は決まった。「ホッケーと五輪に恋しています」と、そのすべてを懸けた戦いが始まる。
おのまゆみ
1984年8月14日生まれ 富山県出身 170cm61kg 2008年、北京五輪代表に選出。2016年のリオ五輪後、一度は現役を退いたが復帰。2018年のアジア大会では、初優勝に貢献する活躍。所属はSOMPOケア広報部
写真・田中智久
取材&文・工藤晋
(増刊FLASH DIAMMOND 2020年8月20日号)