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「広島」野村祐輔「僕は結婚したいくらい黒田さんに惚れている」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2016.08.30 15:00 最終更新日:2016.08.30 15:05
首位を走る広島の投の主役といえば、ハーラートップ12勝を挙げている野村祐輔(27)。ここ2年、不調に苦しんだ男の復活の陰には、広島が誇る2大エースとの「師弟愛」があった。
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黒田さんと結婚したい? たしかに僕が女性だったらしたいですね。だってカッコいいですから。皆さん、男気と言われますが、まさにその言葉がぴったりで、とにかくプロフェッショナル。すべてにおいて本気で取り組むんです。
初めて会ったのは、僕が明大3年時に遠征で行ったアリゾナのドジャースのキャンプ地。わざわざ球場まで来てくれたんです。僕が広陵高校出身というのを知っていて、「2年後に広島で会おう」と、握手までしてくれて。 でも2年後、ロスからニューヨーク(ヤンキース)に行ってしまいましたが(笑)。
ここ2年は不本意な成績でした。肩の故障もあり、フォームが小さくなっていた。
だから、今年は体を大きく使って投げることをテーマに、どういう動作でも、体を大きく使うことを意識しています。その積み重ねが、今の成績に繫がっていると思います。
もちろん黒田さんの存在は大きい。黒田さんは、僕が投げる試合を観てくれていて、多くのアドバイスをくれます。
たとえばシュートを投げはじめたころは、「どんどん内角を突け」。立ち上がりが悪いと、「ブルペンでの投球練習を2回に分けたら」と助言してくれました。
それで今年から、球数は同じでも、少し休憩を入れて2回に分けて投げています。つまり、試合でマウンドに上がるときは、3回からの投球という感覚。そうすることで、今年はうまく試合に入っていけるようになりました。
あと大きく変わったのは、メンタル面の充実ですね。これも黒田さんから教わったことなのですが、「シーズンは長いので、調子が落ちるときがある。でも調子の波はあっても、心の波は作るな」と。
いいときに比べて、体が重いとかいろんなことが起こる。そんなとき、今日は調子が悪いからで終わらせるのではなく、その状態で何ができるのかをまず考えろと。
もちろん調子の波はありますが、それが周囲に見えにくくなってきたのかなって思います。
マエケン(前田健太)さんにも可愛がってもらいました。僕の入団一年めは教育係で、疲れたときの対処法だったり、プロの心構えをいろいろ教えてくれました。
焼き肉店にもよく連れていってもらいました。マエケンさんはお酒を飲まないので、2人でひたすら肉と白飯を食べる(笑)。米国に行くと決まってから、「お前が引っ張っていけ」と言われたことが頭に残っています。
向こうでも僕の投球をチェックしてくれていて、いい投球をしたら「ナイスピッチ!」とメールを送ってくれます。
僕にとって黒田さんは野球、人生すべてにおいての先生です。マエケンさんは兄貴分的存在。よく冗談も言うし、いたずら好きなところも、似た者同士の2人なんです(笑)。
(週刊FLASH 2016年8月16、23日号)