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「サイ・ヤング賞」最有力のダルビッシュ有にまさかの「移籍報道」が噴出!
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.11.09 22:04 最終更新日:2020.11.09 22:11
米国で、記者投票による投手最高の栄誉であるサイ・ヤング賞が、11月11日(日本時間11月12日)に発表される。
2020年は、コロナ渦の影響で162試合から60試合に短縮されたが、受賞の有力候補であるダルビッシュ有(34/シカゴ・カブス)は12試合に先発登板。リーグ最多の8勝(3敗)、同2位の防御率2.01、同4位タイの93奪三振をマークした。受賞すれば、もちろん日本人初の快挙となる。
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ところが、発表を前にダルビッシュの「移籍報道」が浮上しているのだ。なぜ、チームのエースが出て行くのか−−。
ことの発端は、MLBの公式サイトだった。11月2日、ダルビッシュのニューヨーク・メッツへの移籍の可能性を報じているのだ。現地記者が解説する。
「公式サイトによると、『2つの理由から移籍が濃厚』としています。1つは、今季は試合数減少、無観客試合の影響でどの球団も大幅減収を余儀なくされています。
(移籍先とされる)メッツも大幅減収に変わりがありませんが、2020年シーズンオフから投資家のスティーブ・コーエン氏がオーナーに就任。コーエン氏は大幅減収の影響を受けていませんから、チーム再建への資金は潤沢。移籍やFA市場で、積極的に動くと見られているからです。
もうひとつは、カブスの台所事情です。大幅減収で削れるものはすべて削りたいところに、ダルビッシュの年俸は2200万ドル(約23億円)でチームトップ。その高額な年俸が重荷になっています。
さらに2021年には、クリス・ブライアント、アンソニー・リゾら、カブスの主力数人が皆、同時にFAになります。彼らとの再契約を優先するためにも、いまから多くの資金を準備する必要がある。そのため、ダルビッシュを “売る” 可能性が高いということなんです」
そんななか、MLB公式サイトの報道から3日後の11月5日、アメリカの新聞『ニューヨーク・ポスト』紙が、「ダルビッシュを獲得せよ」と、ニューヨーク・ヤンキースへ交換トレードを提案した。
「ヤンキースは、つねに勝利を求められていますが、ワールドシリーズ制覇となると、2009年まで遡らなければなりません(松井秀喜がMVPを獲得)。そのためには、投手の再整備が急務です。
2019年シーズンオフに、ゲーリット・コールを9年・総額3億2400万ドル(約352億円)で獲得しましたが、田中将大が不調だったこともあり、彼に続く投手がいない。その意味でも、『トレードでダルビッシュを獲得しては』という報道でした。
巨人からポスティングでメジャーに来る可能性のある菅野智之も、たしかに魅力です。ただ、メジャーでは未知数なうえ、年俸で10億円前後・移籍金で20億円以上はかかると見られています。ならば、メジャーで実績のあるダルビッシュのほうが計算できる、という理由からです」(同前)
サイ・ヤング賞の獲得がまだ決まっていないのに、この注目ぶり。受賞の有無とともに、しばらくはダルビッシュの動向から目が離せない。