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広島「緒方孝市」監督の妻かな子さんが「内助の鯉」語った!
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2016.10.05 12:00 最終更新日:2016.10.05 12:00
広島県民が思い焦がれた25年ぶりの優勝。エースの前田健太がメジャーへ移籍しても、指揮官だけは「優勝」の二文字を信じて疑わなかった。タレントとして活動し、1996年に緒方選手(当時)と結婚、現在3児の母である美人妻が、胸中を明かした。
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昨年は、監督就任1年めで4位。悔しさだけが残ったシーズンでした。慣れないことばかりで、いっぱいいっぱいだった感じがすごくありました。それを思えば、今年は最初からちょっとだけ余裕があった気がします。
監督という立場は、自分の言葉で語らないといけないですよね。去年まではひと言だったのが、今年は前にひと言、後ろにひと言つけるようになったんです。伝える手段を覚えたんでしょう。昔の武士みたいな人だったのが、少し現代ふうになったというか(笑)。
家族に対してもそうなんですが、言い方がけっこうきつくて怖いんです。主人の性格をわかっていないと、怒られているのかな、嫌われているのかなと、周りは思っちゃうでしょうね。
主人はもともと口数の少ない人で、家でも野球の話をしないので、私や娘、息子もファンの方たちと同じように、テレビや新聞の記事を見て、カープの情報を知ります。主人がちょっと冷たい言い方をした記事が書いてあると、「この言い方は冷たくてイヤだな」って伝えます。
でも本人は、「選手には、お前はもっとできると信じている、もっと伸びるから頑張れって、ちゃんと言っている。記者にはそこまでは言ってないから、そういった書かれ方をされるんだ」と、弁明するんです。
ただ、そこはちゃんと記者さんにも伝えないと、激励されたことを忘れた選手が見たら、俺、嫌われてるのかなって思うし、なによりファンが悲しい気持ちになるよって。
だから、去年は家族で新聞記事を読んで、「この言い方はよくないよ」とか「これってちょっと傷つくよね」と助言したんです。それを自然と学んでくれて、伝え方が少し丸くなったんじゃないかと思います。
マジックが点灯してからのプレッシャー? 主人は現役時代からそうなんですが、練習量でプレッシャーをはねのけるタイプ。シーズン中は、家に帰ってきても素振りを欠かさず、これだけ練習をしたんだから絶対に大丈夫と、自分自身を納得させていました。
だから監督になっても、中途半端が大嫌い。今の選手たちも、キャンプからほかのどの球団よりも厳しい練習を積んできたという自負を持っているはず。それを主人も知っているから、お前たちは絶対に大丈夫だって、信じて見ていられるんでしょうね。
昔からとにかく真面目で、全部を抜かりなくやっておかないと気がすまない人なんです。やろうって一度決めたら、最後までやりつづける。
監督になってから、それがますます顕著になってますね。家でも食後に、他球団の試合や野球関係のビデオを観たり。球場に行くのも早くて、ナイターでも、朝の10時には出かけて行きます。
コーチのご家族から、「監督があんなに早いと、うちの旦那も早く行かなきゃいけないから困る」って、私のところには冗談っぽく苦情がきます(笑)。
主人に惚れ直したかですか? 優勝が主人の夢だったので、本当に嬉しいです。
じつは現役時代、FAで他球団から移籍の話もあったんです。悩んでいた主人に、優勝できればどこのチームでもいいの? って聞いたら、やっぱり自分を育ててくれたこのチームで、一緒に頑張ってきたチームメイト、スタッフ、怪我をしても諦めずに応援しつづけてくれたファンと優勝したいと。
最後は本当に、ただただ義理と人情。とにかく、自分を愛してくれる人たちに囲まれて優勝したいんだと。黒田投手の男気じゃないですけど、カープ愛は誰よりも強い人なんだと思っています。
(週刊FLASH 2016年9月26日号)