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力士はどこで婚活してる?土俵下の知られざる「どす恋」物語

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2016.10.06 12:00 最終更新日:2016.10.06 12:00

力士はどこで婚活してる?土俵下の知られざる「どす恋」物語

2015年、大関・琴奨菊と祐未さんが結婚

 

「力士の嫁」がクローズアップされたのは2016年1月、大関・琴奨菊が初優勝を果たしたときのこと。

 

「日本出身力士としては10年ぶりの優勝。場所直後に披露宴があり、新妻が美人だったこともあって、ワイドショーがこぞって取り上げました」(相撲ジャーナリスト)

 

 フードマイスターの資格を取ってサポートするなど、新妻・祐未さんの「内助の功」があったことは有名だが、「心理面での影響が大きかった」と言うのは、相撲リポーターの横野レイコさん。

 

「負ければ、後援会などから奥さんが責められる厳しい世界。琴奨菊関の『祐未につらい思いはさせられない』という強い愛情が、優勝に結びついたと思います」

 

 だが先場所、琴奨菊は途中休場し、今場所はカド番。そうなると、聞こえてくるのが嫁への批判だ。

 

「『力士の妻は目立ってはいけない』という風潮が角界にはあります。テレビなどに夫婦揃って出たことを快く思わない関係者もいたし、部屋のおかみからも、きつく注意を受けました」(専門誌記者)

 

 負ければ責められ、部屋のおかみにも厳しくされ……。力士の嫁は、かくもつらい立場なのである。

 

 伝統をなにより大事にする世界だけに、独特のしきたりを覚えるのも力士の嫁の務めだ。

 

「結婚すれば誰もが、姑や親戚とのつき合いがあるわけですが、相撲の場合はさらに『もう一人の姑』ともいうべきおかみさんや後援者とのつき合いがあるので大変ですよ。千秋楽後や部屋の行事などでは、関取の妻が受付などの手伝いをします。こういう経験を経て、いずれおかみさんになっていくのです」(横野さん)

 

 某名門部屋のおかみさんが語る。

 

「最近は、自由恋愛で結婚する力士が多くなったせいか、教えることが本当に多いんです。挨拶さえまともにできないんですから。着付けは当然、化粧の仕方、言葉遣いから料理や書道まで。講師を呼んで勉強会を開くこともあります。古いと思われるかもしれませんが、私も先々代、先代のおかみさんからきっちり教え込まれました」

 

 ゆくゆくは親方となり、部屋や一門を継承していく力士とその嫁。「『一人前』に仕込む責任が、おかみにはある」と続ける。

 

「相撲は男の世界。女は土俵に上がらず、まわしに触れることもありません。しかしそれ以外は、すべておかみの仕事。若い弟子たちの身の回りの世話はもちろん、食材の買い出し、お金の管理。後援会への対応や、激励会、千秋楽後のパーティの段取りと、休む暇なんかありませんよ。お礼状はすべて手書きだし、番付発表後は後援会の方々に郵送します。それらを一から教え、将来は継いでもらわないといけない。よほどの覚悟がないと、力士の嫁は務まりません」

 

 力士の嫁にとって、部屋のおかみの言葉は法律そのものだ。

 

「とはいえ、なかには理不尽なこともあり愚痴も増える。そこで横の繋がり、『力士の妻会』が時折開かれ、ランチをしながら『うちの部屋はこうだけど、そっちはどう?』などと情報交換しているそうです。もちろん、LINEは必須アイテムです」(相撲ライター)

 

 基本的にはしきたりを守りながら、最近は変化も見られるという。

 

「力士の嫁は、国技館などに応援に行かないのが基本。ただ最近は、呼ぶ力士も増えてきた。嘉風は嫁を呼ぶようになってから成績が上がり、以来、積極的に来るように頼んでいる」(スポーツ紙記者)

 

 ところで、力士たちはどこで「嫁探し」をするのか。

 

「王道なのは、師匠の娘さんと結婚するケース。もちろん両者の気持ちがあってこそですが、関取にとっては数少ない年寄株や部屋を譲り受けることができるというメリットがありますからね。

 

 それから、後援者の紹介も多い。横綱・白鵬関の奥さんは、朝青龍の後援会長の娘さんです。パーティで見初めた白鵬関の気持ちに気づいた日馬富士関が、キューピッドになったのです」(横野さん)

 

「最近は“合コン”も多い。豊ノ島は友人のパーティで、元歌手で大学時代にミス京都にも輝いた女性にひと目惚れし猛アタック、見事結婚にこぎつけました。松鳳山は、つき合っていた彼女から『三役にならないと結婚しない』と言われて発奮、小結に昇進して結婚しました」(相撲ライター)

 

 だが、結婚したくてもできないケースもある。

 

「負ければ奥さんが責められる世界だけに、現役中は結婚しないという関取もいます。また、力士は関取(十両以上)にならないと給料がもらえないので、幕下以下だとつき合っている女性がいても、なかなか結婚できないのが現実。なので、引退して結婚するという力士もいるほどです」(横野さん)

 

「ある程度、番付が上位の力士になれば、先々は親方になり部屋を持つことになる。だが、相手に部屋のおかみさんになる気がない、親が反対するなどで破談になるケースもある」(相撲関係者)

 

 力士のガチンコ恋愛事情。「金星」(相撲用語で美人のこと)を挙げるのは楽じゃない。

(週刊FLASH 2016年9月26日号)

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