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ソフトバンク栗原陵矢、日本シリーズMVP男が小5で志願「2年間試合ゼロ」の“常識外”特訓
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.12.01 06:00 最終更新日:2020.12.01 06:00
「元気100倍、アンパンマン!」
11月25日、日本シリーズ第4戦後のヒーローインタビュー。球場に響いたのは、2020年にブレイクした福岡ソフトバンクホークスの栗原陵矢(24)が披露する “一発芸” だった。
ソフトバンクの4連覇で幕を閉じた日本シリーズだが、栗原は第1戦に菅野智之(31)から2ランホームランを放つなど、4打点の活躍で、シリーズMVPを獲得した。2020年はシーズンの満塁時も「打率.545、15打点」の好成績だ。
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“無類の勝負強さ” の秘密を探るべく、彼が育った福井県福井市に飛んだ。栗原が所属していた「福井ブレイブボーイズ(現・福井ボーイズ)」の南博介監督(47)が、彼の常識外れぶりを語る。
「栗原はまさしく、前例のない入団でしたよ。うちのチームには中学生の部しかないにもかかわらず、彼は小学5年生で入団したんです。もちろん私も、『中学生になるまでの2年間は、試合に出られないけどいいか?』と聞きましたが、彼は元気よく『はい!』と」
小学1年生から在籍していた少年野球の「森田ファイターズ」にいれば、レギュラーで試合に出る機会は十分にあった。「楽しい野球」を捨て、小学5年生の栗原は “見習い生” として中学生チームへの入団を決めたのだ。練習は中学生と一緒だったが、球拾いや声出しばかりの日々――。
「後にも先にも、こんな決断をした子はいません」(南監督)
試合に出場したい思いを抑え、この2年間の特訓で “心技体” を鍛えた栗原少年は、中学1年で福井ブレイブボーイズのレギュラーの座を掴んだ。
ブレイブボーイズと福井県立春江工業高校で一緒にプレーした濱出翔太さん(24)も、その強心臓には驚いたという。
「試合で『この1点が欲しい』というときは必ず打って、勝利に繋げてくれました。スカウトが試合を見に来たときも、すごかったですね。絶対にホームランを打ったり、ヒットを量産したりするんです」
最後に話を聞かせてくれたのは、父・和弘さん(53)だった。
「けっして、勝負強い選手ではないと思っていました。でも打てたということは、つねに野球がうまくなりたいとの思いで、息子が努力し続けた結果じゃないでしょうか」
2021年も、「元気100倍」で地元を沸かす!
(週刊FLASH 2020年12月15日号)