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U-16アジア選手権で活躍「久保建英」は15歳の「和製メッシ」

スポーツ 投稿日:2016.10.20 12:00FLASH編集部

U-16アジア選手権で活躍「久保建英」は15歳の「和製メッシ」

U‒16アジア選手権では圧巻の2戦連続2ゴール。写真:AFLO

 

「組織で崩す」

 サッカーにおいて、日本が世界と戦うときに語られる常套句である。日本人特有の勤勉さや俊敏性を前面に出し、ワンツーや第三の動きを取り入れて崩す戦術である。

 

 が、裏を返せば体格やフィジカルで勝る海外の選手たちを個で打開できないという現実がある。

 

 しかし、日本にも世界基準の選手が現われた。U-16アジア選手権で活躍した久保建英である。

 

 彼は10歳だった2011年8月、川崎の下部組織からバルセロナの入団テストに、日本人として初めて合格。1年後に、30試合に出場して74得点と、リーグ得点王に輝いた。地元紙は、同じ左利きであることから「日本のメッシ」と報道した。

 

 だが、バルサは2009年~2013年に18歳未満の国際移籍や登録に違反があったとして、FIFAから補強を禁じられ、久保の公式戦出場も禁じられた。1年以上処分が解除されるのを待ったが、状況が変わらないことから昨年春に帰国。

 

 以後、FC東京U-15むさしに入団。今季は中学生ながら飛び級で高校生らにまじり、U-18でプレーしていた。

 

 さらには9月にトップチームに登録されるなど、森本貴幸(当時東京V)以来、史上2人めとなる中学生のJリーガー誕生も間近である。

 

 そんな逸材をバルサも見逃すわけがなかった。現在も久保の映像を取り寄せ、事細かにチェック。今春には春休みを利用して、「カデーテB(15~16歳)」の練習に2週間参加させた。結果は上々。

 

 いや、それ以上にバルサの首脳陣はあらためて才能に惚れ直し、移籍が可能となる2019年6月4日に、正式契約することを約束しているという。

 

「まさに日本の宝となる存在。ずば抜けたテクニックに加え、姿勢がよく、つねに目線が上にあるため、状況判断が素晴らしい。だからこそ、2~3人に囲まれてもかわすことができる。日本待望の個人で打開できる選手。その才能をさらに伸ばす意味でも、バルサ復帰は望ましい」(サッカーライター)

 

 だが、「ひとつだけ懸念材料がある」と続ける。

 

「バルサ復帰となれば、当然トップチームへの道も開けてくる。もしデビュー、活躍となれば、2020年の東京五輪への出場は難しくなる。五輪はW杯と違って、協会に拘束権がないからだ」

 

 カンプ・ノウ(バルサのホーム)で、エンジと青のユニホームに身を包み、活躍する姿は日本人ファンには夢の世界である。だが、東京五輪でも、その勇姿は見たい。溢れる才能ゆえ、贅沢な悩みになりそうだ。

(週刊FLASH 2016年10月11日号)

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