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東京マラソン 厳しすぎる規約「更衣室なし」「荷物持って走って」に困惑の声を主催者に直撃!
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2021.03.25 16:10 最終更新日:2021.03.25 16:17
2021年10月17日に「東京マラソン2021」の開催が予定されている。
新型コロナウイルスが発見され、感染拡大が危惧されていた2020年2月の前回は「一般参加」を取りやめて開催された。
しかし、今回は6月、9月と2回の開催可否の判断を控えながらも、2年ぶりに2万5000人の一般参加ランナーの出走が予定されている。
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それを踏まえ、3月19日に大会主催者の「東京マラソン財団」は「感染症予防対策等に関する規約」を発表したのだが、参加を検討しているランナーたちからは「規約が厳しすぎる」という意見が出ている。50以上ある規約項目の一部が下記のとおりだ。
<手荷物は、お預かりいたしません。 また、スタートエリア・フィニッシュエリアで放置されたものはすべて廃棄いたします。>
<更衣可能な場所は、フィニッシュエリア付近の屋外のみを予定しています。>
<収容バスの用意はありませんので、レース途中で棄権する場合に備え、公共交通機関が利用できるよう、交通系ICカード等の持参など、ご準備をお願いいたします。>
これに加えて、国内からの参加で1万6200円の「参加費」とは別に「新型コロナウイルス感染症対策費」を別途負担する可能性もあるという。
3月19日の発表直後からTwitterなどのSNS上でも、
「東京マラソンの規約マラソンやったことない人が作っとんか。マラソン市場はかなり大きいのに市民ランナーの反感買ったらいけんと思う」
「ちょっと待てこの東京マラソンの規約はなんだ?」
などの“困惑の声”が上がっている。
何度も東京マラソンに参加してきた一般参加ランナーはこう話す。
「参加するのをあきらめました。荷物の預かりがないことが気になったんです。スタートとゴールが同じ場所にある大会ならわかりますが、東京マラソンは違います。
今までは荷物の預かりがありましたが、今回は規約どおりに走るとなると、私のような、ひとりだけで参加するランナーは、荷物を持って走らなければなりません。しかも、もし途中で体調が悪くなり、棄権したとしても、自力で公共交通機関を使って移動しなければいけないなんて……」
あるスポーツトレーナーは、参加するランナーの体調面を心配する。
「10月中旬の開催ということで、レース当日は気温の変化があるでしょう。朝方は冷え込み、日中は気温が上がると脱水症状が起きやすいです。
荷物を預けられないので、当日の荷物を最小限にしたいと考え、ふだんのレース前に摂取している食事やドリンクを『今回は控えよう』となれば、パフォーマンスにも影響が出ます。長丁場のマラソンですから、エネルギー切れで途中棄権が多くなるとも考えられます。
この規約は正直言って厳しい。出走者の体調面でもリスクが高いと思いますね」
こうした心配の声を主催者側は把握しているのだろうか?
一般社団法人東京マラソン財団に見解を尋ねた。
ーー今回の「感染症予防対策等に関する規約」を守るとなると、一般ランナーは荷物を持ったまま走ることになるのでしょうか?
「規約に記載したとおり、今大会は荷物を預ける箇所を設けておりませんので、各自で管理していただく形となります。そのうえでエントリーをしていただけましたら幸いです」
ーー棄権者を収容するバスも準備されていません。体調不良者などにはどのように対処するつもりでしょうか?
「体調不良者は、救護所・AEDモバイル隊・ランドクターの配置によって対応いたします」
ーー徴収する可能性のある「新型コロナウイルス感染症対策費」は、いくらを想定しているのでしょうか?
「現在検討中です」
ーー大会要項や規約の発表後、SNS上では「厳しすぎる」といった意見がありました。規約を細かく見ずエントリーしてしまった、という参加者も多いと思います。
「エントリーしている方は、規約に同意されたと認識しております。
ランナー、ボランティアをはじめとして参加される皆様に感染症対策へのご理解・ご協力を呼びかけ、安全安心な大会運営に取り組んでまいります」
新型コロナウイルスの感染を抑えることも大切だが、出走するランナーを守れるかどうかも考えて、大会が開催されることを願いたい。