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田中将大、“9億円エース” が脚に抱えた爆弾…東京五輪「先発三本柱」崩壊の危機

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2021.04.21 06:00 最終更新日:2021.04.21 06:00

田中将大、“9億円エース” が脚に抱えた爆弾…東京五輪「先発三本柱」崩壊の危機

4月17日のゲームで1回、日本ハムの中田翔(手前)に先制の2ランを浴びた楽天先発の田中将大

 

「序盤、ホームランでの失点がもったいなかったです」
 降板後に、そうコメントした楽天・田中将大(32)は4月17日、日本ハム戦で8年ぶりの “凱旋登板” だったが、白星はお預けとなった。

 

 本来なら、3月27日の開幕2戦めに先発予定だったが、3月下旬、ふくらはぎ下のヒラメ筋の損傷が発覚。初登板は1カ月ほどずれ込んだ。

 

 

 田中の怪我といえば、ヤンキース時代の2014年に負った「右肘内側側副靭帯」の部分断裂が有名だが、じつは日米通算14年間で、負傷の多くは下半身に集中しているのだ。

 

 楽天時代の2010年7月、練習中に右太もも肉離れを起こして1カ月離脱。さらに、8月29日の西武戦で、右足をかばった影響か、右大胸筋を部分断裂し、以降、未登板に終わった。

 

 ヤンキース時代の2015年にも、両太ももの張りで、2回先発を回避。2018年には、走者としてタッチアップした際、またも両太ももを故障し約1カ月間、故障者リスト入りした。

 

「右肘靭帯の部分断裂は、選手生命に影響を及ぼす怪我で、対して下半身の筋肉系のトラブルは、時間を置けば回復するとみられていた。ただ、筋肉系の怪我は癖になる。いわば隠れた “爆弾” を抱えているようなものです」(楽天担当記者)

 

 2021年シーズンの田中は、メジャー残留交渉が不調に終わり、2年契約の推定年俸9億円で、急遽楽天入りが決まった。

 

「急ピッチで仕上げたことが、仇になったようです。メジャーと比べ、日本のキャンプインは早く、実質約1カ月早めに仕上げていたんです」(同前)

 

 ヒラメ筋を痛めた、もうひとつの要因を「メジャーと比べて、日本のマウンドは柔らかいため」と指摘するのが、JOC専任のスポーツドクターだ。

 

「硬い土に慣れていた田中投手にとって、柔らかい土での投球は、それだけで重労働です。ヒラメ筋損傷は、軽い肉離れともいえます。重度でない限りは自然に治癒しますが、田中投手の場合は、癖になっている可能性がありますね」

 

 日本球界復帰を喜んだのは東北のファンだが、それ以上に歓喜の声を上げたのは、侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)だろう。巨人・菅野智之(31)、ソフトバンク・千賀滉大(28)、田中の「先発三本柱」は、メジャーにも引けをとらない。

 

 ところが、田中と菅野はともに怪我から復帰したばかりで、千賀にいたっては東京五輪出場は絶望的。もし、田中の復帰が時期尚早なら……。稲葉監督の悲鳴が聞こえてきそうだ。

 

写真・時事通信

 

(週刊FLASH 2021年5月4日号)

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