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【スクープ】覚醒剤成分が検出…井岡一翔「疑惑の尿」がJBCから消えた! 本人は「潔白」訴えるも再検査できない異常事態
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JBCの永田理事長。東京ドームでは、興行企画部門の常務執行役員などを歴任。2020年2月にJBC理事長に就任
1月にA検体について “疑惑あり” という検査結果が出てから3カ月あまり。この間、時間を空費したJBCはいったい何をしていたのだろうか。
「じつは、井岡選手のA検体から違法薬物が検出されて以降、警視庁がB検体を押収するまでどころか、つい最近まで、JBCは今回の薬物疑惑に関しては、倫理委員会を一度も開いていなかったのです。これは、疑惑の渦中にある選手に対する “裏切り行為” だと思います」(業界関係者)
前出のジム関係者は、JBCの消極的な行動を、厳しく批判する。
「井岡選手という大物チャンピオンに怯み、警察に処分を丸投げすることで、自分たちが “火の粉” を浴びないようにしたのではないでしょうか。警察が逮捕してくれればそれでよし、『シロ』と証明してくれれば、自分たちは関わらなくてすむというわけです」
複数の関係者によれば、今回の対処を主導したのは、JBCの永田有平理事長だという。永田氏は、(株)東京ドームの顧問も務める。JBCの最高位であるコミッショナーと、No.2にあたる理事長は代々、東京ドームからの出向ポジションだ。現在のコミッショナーは、長岡勤・東京ドーム社長が務める。
井岡のドーピング検査で違法薬物が検出されたのは、じつは東京ドームが、三井不動産の子会社になる手続きのまっただなかでのことだった。TOB(株式公開買い付け)が成立(1月19日)し、東京ドームが臨時株主総会を実施(3月23日)して、上場廃止となる(4月23日)までの期間と、まるまる重なるのだ。
「三井不動産の子会社への移行期間中は、スキャンダルが表に出ることを避けようとした可能性があります」(前出のボクシング担当記者)
永田理事長宛に質問状を送ると、文書で回答があった。
「各質問事項については、井岡選手のライセンスに関わる重大な問題でありますので、一切ご回答できません」
JBCは総則で《不正破壊の行為に対しては、たとえ法規において合法と解釈されることがあっても、フェアープレイと誠実の精神を侵す場合は之を排斥する》と謳っている。はたして今回JBCは、その精神をもって対処したと言い切れるのか。
騒動の渦中にありながら、自分に “疑惑” がかけられていることをJBCから知らされることのなかった井岡。代理人からは、以下のような回答があった。
「ドーピング検査の結果に関する報告は、JBCからは一切受けておりません。タイトルマッチも滞りなくおこなわれておりますので、何らかの異常な結果が生じたとの認識は一切持っておりません。井岡は警視庁から『捜査が終了した』と聞いており、井岡に対する疑いはすでに晴れています」
違法薬物が検出されたことには、こうコメントした。
「大麻に関しては、セルフケアに使用していたCBDオイルの成分が検出されたのかもしれないと考えていますが、覚醒剤はまったく身に覚えがなく、試合後に検体がすり替えられた可能性があるとすら考えています。
B検体を再検査すれば、必ず潔白を証明できるはずだと考えていますが、もしすでに尿検体が残っていないとすれば、井岡にはその機会がありません。一連のJBCの対応は、適正手続きを大きく逸脱しており、JBCに対しては疑念しかありません」
ボクシング界を統括するどころか、混乱を招くばかりのJBCは、今その存在意義そのものが問われる事態になっている――。
(週刊FLASH 2021年5月11日・18日合併号)