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大谷翔平の後輩が「東大野球部」に!2浪合格で「体力に劣りも…」吐露
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2021.06.08 06:00 最終更新日:2021.06.08 06:00
「彼は、花巻東に在学していたころから有名でしたよ。まだ合格しているわけじゃないのに、『野球をやりながら東大を目指している生徒がいる』と、夕方のローカルニュースで報じられたこともありました」(花巻市民)
花巻東高校といえば、東北屈指の野球強豪校だ。投打の二刀流で大活躍しているエンゼルスの大谷翔平(26)や、すでに3勝めを挙げたマリナーズの菊池雄星(29)も輩出している。
【写真あり:花巻東高校に掲げられた垂れ幕。「大谷翔平」よりも大きく「東京大学」の文字が踊る】
だが、校舎の正面に立つと、大谷や菊池の名前よりも大きな文字で「東京大学」と書かれた、ド派手な垂れ幕が目に飛び込んでくる。現在、東京大学の野球部に所属する1年生の大巻将人選手(20)の “偉業” を称えるものだ。
日米の両国民が熱狂する大谷フィーバー。だが、地元でその大谷以上の人気者なのが大巻選手だ。本人はどう受け止めているのだろうか。本人に話を聞いた。
「垂れ幕のことは知っていますよ。東大に合格したのが、学校史上でも初めてだったので、期待されているんだなと感じています」
そもそも大巻選手は高校受験をする際、県内ナンバーワンの進学校である盛岡第一高校に合格できるほどの学力があった。
「でも、どうしても甲子園に行きたかったんです」
そこから、勉学と野球という文武両道の生活が始まった。
「高校時代の目標は2つありました。野球では、甲子園で優勝すること。勉強では、日本一の東大に入学することです。でも、基本的には野球の練習が生活の中心でしたね。その隙間の時間に勉強です。時間が短いぶん、勉強の質を上げることを意識しました」
努力が実り、2018年の選抜大会開会式ではプラカードを持って入場し、春季東北大会では外野手としてベンチ入りした。また、「東大狙い」を公言していたことで、学校側も手厚いバックアップをしてくれたという。
「野球部員は寮生活を送るのですが、通常は2人〜4人で一部屋を使用します。でも僕は、勉強に集中できるようにと、特別に一人で一部屋を使わせてくれました。学校側からの『東大に合格してほしい』というプレッシャーを感じましたね(笑)」
だが、現役での東大合格はかなわず、浪人生活に。くじけず勉強を続けられたのは、大谷譲りのある方法だった。
「『目標達成シート』を書くことです。方眼紙に目標を書き、その目標を達成するには何をするべきかを、さらにその周囲に書き込んでゆくというものです。野球部で、勉強のことを書くのは僕だけでした。でも菊池選手や大谷選手という偉大な先輩もやっていたので、僕もそれを信じて続けられました」
そして2年の浪人生活を経て、今春東大文Ⅱに合格した。
「東大野球部で2年半ぶりに練習を再開しましたが、ほかの選手と比べ、筋力や基礎体力が見劣りしていると感じます。まずは体づくりですね」
これから大巻選手を待ち受けているのは、部員126人のなかでのポジション争いだ。
「大谷選手も、菊池選手も、今までできなかったことを成し遂げた開拓者です。僕も先輩たちに負けず、野球をやりながらでも東大に合格し、立派に活躍できるという “開拓者” になりたいです。卒業後のことはまだ考えていませんが、地元に恩返ししたいです」
文武 “二刀流” には大谷先輩も脱帽か?
(週刊FLASH 2021年6月22日号)