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大相撲・現役引退の勢、カラオケでファンとデュエットしたことも…女子高生も大興奮
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2021.06.23 17:20 最終更新日:2021.06.23 17:21
日本相撲協会は6月21日、元関脇で東三段目21枚目の勢(伊勢ノ海部屋)の現役引退と、年寄「春日山」の襲名を発表した。
2005年の初場所で初土俵を踏み、2012年の春場所に新入幕。190センチを超える長身を生かした四つ相撲や強烈な小手投げが持ち味で、2016年の夏場所に自己最高位の関脇に昇進。度重なるケガに苦しみながらも休場することなく、土俵に上がり続けた “鉄人” でもあった。
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2021年初場所で左手親指を骨折して途中休場。初土俵以来、初めての休場となり、連続出場は1090回で止まった。2月上旬に左手親指の手術を受け、春場所と夏場所は全休。リハビリに専念して復帰を目指していたが、ついに引退を決意した。
端正な甘いマスクと、角界一とも言われる抜群の歌唱力で人気を集めた。週刊FLASHは2014年6月13日、相撲協会の公式Twitterのフォロワーが4万人を突破した特別企画として開催された、勢とファンが一緒に楽しむカラオケ大会に密着。
応募総数1340人の中から当選した10人が参加し、勢ともに熱唱した。勢はファンからの希望に答え、「やっぱ好きやねん」「サライ」「居酒屋」などをデュエット。甘〜く伸びる美声でファンを沸かせた。
勢の大ファンで、「新幹線代はお小遣いを前借りしてきた」という宮城県から参加した16歳の女子高校生(当時)は「居酒屋」をデュエット。
「これで運を使い果たしちゃったんじゃないかと。でも宝くじが当たるよりも嬉しいです!」と話し、勢に “お姫様抱っこ” されて、大興奮だった。
勢も「ファンの人とのカラオケは初めてで、最初は緊張しましたが、楽しかったです。遠いところから来てくれたのも嬉しかった。歌うことが大好きなので、いろんな人とカラオケできるのは幸せ。あっという間だったので、また開催したいですね」と、満足顔だった。
また、週刊FLASH誌上では「2015年 最強のニッポン人24人『師の言葉』」(2015年1月20日号)にも登場。十両のころ、プロゴルファーの古市忠夫氏に聞かされた「ありがとう」という言葉で、自分が変わったと話した。
「相撲は15日間。それまでは負けたことを悔やんで、引きずることが多かった。でも古市プロに出会って話を聞いてからは、“試練をありがとう” と思えるようになったんです。無駄なことはない。
過去の負けがあるから今がある。逆に過去の負けがなかったら、今はないわけですから。そう考えられたときに、無駄な負けも無駄な失敗もない。失敗してもいいんだって思えるようになって、ひとつ、気持ちが変わりました。
あのときがあるから今があると、全部プラスに考えられるようになったんです。『ありがとう』は大好きな言葉で、自分が前向きになれた魔法の言葉です」
約16年間の土俵人生をおりた今後は、所属する伊勢ノ海部屋で、後進の指導にあたる予定。技と美声で相撲ファンだけでなく、日本中に元気をくれた勢に「ありがとう」の言葉を贈りたい。