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新小結・若隆景は26歳にして4人のパパ!「上位力士も魚もさばく」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.08 11:00 最終更新日:2021.07.08 11:00
身長182cm、体重127kg。若隆景(わかたかかげ・26)は、平均体重が160kgを超える幕内で3番めの軽量力士だ。しかしその取り口はあくまで正攻法。基本技術である「ハズ押し」「おっつけ」のうまさ、力強さは誰もが認めるところで、自分よりはるかに大きい力士の体を浮き上がらせることもしばしば。
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三月場所、五月場所と2場所連続で技能賞を獲得したのも納得する「玄人好み」の力士なのだ。4日に初日を迎えた大相撲七月場所では、新三役の小結に昇進。ひときわ注目を浴びる存在となっている。
「小結という地位はひとつの目標でしたから、素直に嬉しいです。一応、番付では追いついたということになりますから」
追いついたというのは、祖父である元小結・若葉山のこと。昭和20年代から30年代にかけて活躍し、「足取りの名人」と呼ばれた人気力士だ。
「ただ、自分が小学校に上がる前に祖父は亡くなっているんですよ。覚えているのは、車椅子に乗っている姿だけで。実際に相撲を取っている姿は、以前兄に動画を見せてもらったことがあるんですけど」
現在は、福島でちゃんこ屋さんを営む父の政志さんも元力士(幕下・若信夫)。長兄・若隆元(幕下)、次兄・若元春(十両)も同じ荒汐部屋の力士だ。兄2人は高校から入門したが、若隆景は東洋大を経て、2017年に角界入りしている。
「小学1年で相撲を始めたんですが、体も小さいし、全然勝てなかったんです。兄弟のなかでいちばんダメでしたね。高校のときもそんなに大きくはなかったので、高校卒業後すぐにプロに入るのはどうかと思って大学へ進学しました。
大学で体も大きくなったし、相撲の技術も向上しました。あの4年間があったからこそ、今こうして大相撲の世界にいられるんだと思います」
大学4年で、三段目付出の資格を得たことで角界入りを決心。「大波(本名)3兄弟」は、あの「井筒3兄弟(鶴嶺山、逆鉾、寺尾)」に次ぐ「関取3兄弟」を期待される存在となった。
初土俵から1年あまりで関取となり、2019年十一月場所で新入幕。ただ、この新入幕の場所で足首を痛め、5日目から休場となった。
「でも、あの場所が大きな自信になりました。休場するまで初日から4連勝できたので、幕内でも相撲を取れるんだという気持ちになったんです」