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謹慎中の中田翔まで獲得…巨人・原監督の「非情采配」のウラに “コミッショナー就任への野望”

スポーツ 投稿日:2021.08.25 06:00FLASH編集部

謹慎中の中田翔まで獲得…巨人・原監督の「非情采配」のウラに “コミッショナー就任への野望”

今季は主軸打者にも送りバントさせるなどの采配が目立った

 

「菅野智之が不調から4度めの登録抹消。加えて横浜DeNAからのFA組である梶谷隆幸、井納翔一も怪我と不調で二軍落ち。さらに、大金を投じて獲得したジャスティン・スモークとエリック・テームズも、ホームシックとアキレス腱断裂で帰国。いまの巨人は、大エースと新戦力の4人が不在というとんでもない状態です」(担当記者)

 

 

“飛車角落ち” どころではない窮状。ほかのチームならお手上げ状態だろうが、8月24日現在、首位阪神とは1.5ゲーム差の2位に食らいついている。その秘訣は「やはり、原辰徳監督の手腕によるところが大きい」(同前)ようだ。

 

 確かに今季の原監督は、ときに非情とも思える采配を振るうことがあった。あとワンアウトで勝利投手の権利を得る若手投手を、スパッと代えたことも一度や二度ではない。坂本勇人(31)ら主軸打者にも、平気で送りバントのサインを送った。

 

「原監督は現在、第三次政権ですが、日本一になって勇退したい気持ちが非常に強い。だからこそ、非情なまでに勝ちにいく戦略を採るんです。また今回、暴行騒動で謹慎中だった日ハムの中田翔をあえて獲得したのも、イメージより勝利を優先したということでしょう」(同前)

 

 だが、あるスポーツ紙デスクは、「日本一にこだわった非情采配」には同意しながらも、違った見方をする。

 

「第三次政権を引き受けたとき、次期監督・コーチを育てることも条件に入っていました。元木大介ヘッドコーチは順調に育ってきたし、次期監督候補の筆頭である阿部慎之助二軍監督も同様です。ただ、原監督自身は、阿部に引き継ぐには、もう少し時間がかかると思っているようです」

 

 さらに、日本一奪回の先に、監督勇退後の大いなる “野望” を抱いているという。それは球界OBでは初となる、コミッショナーへの就任だ。

 

 じつは原監督の前にコミッショナー就任に色気を見せていたのが故・星野仙一氏だった。前出のデスクが語る。

 

「ご存じのように、星野氏と原監督は師弟関係にありました。第一次政権終了の際には、星野氏が原監督に花束を渡して『また帰ってこい』と抱擁し、原監督が涙したのは有名な話。その星野氏はコミッショナー就任の志半ばで逝去しました。師と仰ぐ星野氏の遺志を受け継ぐためにも、原監督は将来のコミッショナー就任を視野に入れているんです」

 

 歴代のコミッショナーは計14人。だが、球界OBからの就任は、今まで一回もない。その理由を、原監督と親交があり、『監督 原辰徳研究』の著者でもある野球評論家の江本孟紀氏はこう分析する。

 

「ビジネスでもあるプロ野球では、法律的な問題もいろいろ出てきます。そのため、歴史的な経緯としても、コミッショナーは法曹界から就任してもらうのが主流でした」

 

 一方で、OBの就任を望む声も強くなってきたという。

 

「かつて名前が挙がった星野さんは、世間に向けたアピールができる方でしたよね。野球のことしか考えないような、内向き志向のOBが多いなかでは、珍しい存在でした。そういう外との接点というか、外の空気を読んで発言できる人は、かつては星野さんで、今は原しかいない。だから原が将来的にコミッショナーになるというのは、誰も反対しないと思いますよ」(江本氏)

 

 球界を刷新する変革も期待したいところだ。

 

「求められるのはリーダーシップですね。プロ野球界がコロナ禍でさまざまな決断を求められる今、次々と課題が出てきます。結局、12球団のオーナーの意向を踏まえて自分の意見を言いつつ、リードしていけるか、ということですよね。

 

 原がコミッショナーになったら、『初のOB就任で空気が変わったね』という感じで、球界の風通しがよくなることを期待しています。それがかなった暁には、私が顧問になりますよ(笑)」(同前)

 

 まずは今季の日本一奪回で有終の美を飾り、念願のコミッショナー就任に箔をつけたいと意気込んでいることは間違いなさそうだ。

 

(週刊FLASH 2021年9月7日号)

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