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「野茂は授章しないの?」異論続出“国民栄誉賞”決定の裏側

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2013.04.11 07:00 最終更新日:2013.04.11 07:00

4月1日、長嶋茂雄(77)、松井秀喜(38)への国民栄誉賞授与が政府から発表された。史上初のW授賞である。

 

「最初に受賞が検討されたのは松井。検討中に大相撲の大鵬が亡くなったため、先に大鵬への授賞を決めた。さらに、長嶋さんには生きているうちに受賞させたいという話が持ち上がった。第一、松井のあとに長嶋さんがもらうのも変だ。それでW授賞になった」(政治部記者)

 

だが、元参院議員である野球解説者の江本孟紀氏は、この受賞にいくつかの疑問を投げかける。

 

「長嶋さんに関しては、野球界最大の功労者だし、もっと早くもらっていてもよかった。ですが、松井が長嶋さんと同時受賞するのはどうかと思います。まだまだ年齢的に球界に貢献できる。国民栄誉賞はたんに記録だけじゃない、野球界の発展にどれだけ貢献できたのかも含めて、受賞者を考えるべきです」

 

参院議員を2期務めた江本氏は、さらに政治的見地から次のような分析も。

 

「2年前に、民主党の野田総理がなでしこジャパンの活躍に飛びつき、彼女たちに受賞させた。今回も、安倍政権のさらなるイメージアップを図るべく、どこかの政界筋が動いたのかと思ってしまいます」

 

安倍首相は松井の受賞理由として、日米でMVPに選ばれたことを挙げている。野手として松井以上の成績を挙げた日本人メジャーリーガーにはイチロー(39)がいるが、過去に2回受賞を辞退しているとされる。

 

そして、この2人以上の存在なのが日米通算201勝をマークした名投手・野茂英雄(44)だ。近鉄から任意引退選手扱いで’95年に渡米し、マイナーリーグからスタート。メジャー昇格後は2度のノーヒットノーラン、7度の2ケタ勝利を記録した。かつて近鉄で野茂と一緒にプレーした野球評論家の金村義明氏(49)は、次のように語る。

 

「野茂こそが、日米のプロ野球界を渡り歩く、パイオニアとなった選手です。だから、賞をもらうのはなんで野茂じゃないのかと思いました。いったい、何の基準で選ばれてるのかと。野茂が受賞できなかった理由?やはり近鉄出身で人気球団じゃなかったからでしょうかね。やっぱり巨人(が優先)なんですよ」

 

(週刊FLASH 2013年4月23日号)

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