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大谷翔平とベーブ・ルースを数字で比較……新旧“二刀流スター“の投打成績からわかる「怪物度」は

スポーツ 投稿日:2021.11.03 19:15FLASH編集部

大谷翔平とベーブ・ルースを数字で比較……新旧“二刀流スター“の投打成績からわかる「怪物度」は

 

 2021年のMLBシーズンは大谷翔平選手が投打で大活躍し、103年ぶりに現われた本格的な「two way」プレイヤー、すなわち二刀流選手として大注目を浴びた。103年前の二刀流選手とは、ご存じベーブ・ルースである。大谷選手は打者としてリーグ3位の46本の本塁打を放ち、投手としては23試合に登板し、130回1/3を投げてチーム最多の9勝(リーグ29位)を挙げたが、惜しくも「二桁本塁打&二桁勝利」を達成することはできなかった。

 

 

 一方、ルースは1918年に11本塁打、13勝を記録しているが、彼にとってもこれが最初で最後の「二桁本塁打&二桁勝利」である。翌1919年は当時のMLB記録となる29本塁打を放つのだが、投手としては惜しくも9勝だった。

 

 さて、1918年のルースは11本塁打と聞いて、たいした記録ではないなと思う方もいるかもしれない。しかし、この年のルースはティリー・ウォーカーと並んで、アメリカンリーグの本塁打王である。打点66はリーグ3位タイ。打率は3割ちょうどだったが、打席数は380で規定打席数に達していなかった。一方、投手として13勝はリーグ12位タイで、166回1/3は規定投球回に達しており、防御率2.22はリーグ8位であった。

 

 もともと投手としてデビューしたルースは、1916年に防御率1.75でリーグ1位になっている。この年はリーグ最多の先発試合数41で23勝。投球回はなんと323回2/3だ。

 

 翌1917年もリーグ1位の35完投を記録し、投球回は326回1/3。リーグ2位の24勝を挙げて、防御率は2.01だった。しかし、規定投球回数を投げたのは1918年が最後となった。1919年は規定投球回未満ながら133回1/3に登板したが、ヤンキースに移籍した1920年以降は引退する1935年までの15年間で、登板試合数はわずか5。ただし、5試合とも勝利投手になっている。

 

 じつは約100年前のメジャーリーグでも投打の「two way」プレイヤーは常識外れとされていたようで、1918~19年は投手として登板しないときに野手として出場していたルースは選手生命を縮めてしまうのではと危惧されていた。

 

 さらには、投手ながら非凡な打撃を披露するルースを見て、野手に専念したほうがチームに貢献できるのでは、という声も早くからあったようだ。どことなく、現代の大谷選手に関する議論に似ているようにも思える。

 

 打者ルースは1918年に本塁打王になったのを皮切りに、12回の本塁打王に輝いた。そのなかで、シーズン最多本塁打を4回も更新している。1919年の29本、1920年の54本、1921年の59本、そして1927年の60本である。

 

 1918年に11本で本塁打王になったことを考えれば、その後本塁打数が急増している。この理由はルース自身の技術の向上ももちろんあっただろうが、じつはボールにもあったのではと言われている。

 

 MLBでは1900年ごろから1919年までをデッドボール時代、1920年以降をライブボール時代と呼ぶ。「デッドボール」とは死球ではなく飛ばないボールを意味し、「ライブボール」とはその逆、つまり飛ぶボールである。MLBは当時、正式にはボールの構造を変更したと表明していなかったが、本塁打数の急増から、1920年を境にボールの仕様を変更したのではないか、と言われているのだ。

 

 伝説の本塁打王であるベーブ・ルースの長打力が、ボールの仕様変更に助けられていたのかもと思うと少し残念な気もするが、じつはそうとも言い切れない。このころの本塁打王争いを見てみると、1919年は1位ルースの29本に対し、2位は3選手が10本。1920年はルース54本、2位19本。1921年はルース59本、2位は2選手が24本である。本塁打王争いなぞないに等しく、ルースは2位の選手の倍以上、いや3倍近くの本塁打を放っているのだ。60本を打った1927年は、2位のルー・ゲーリッグこそ47本だったが、3位の選手は18本だった。この時代のルースは、まさに一人だけ異次元の長距離打者だったと言っていい。

 

 こうしてみると本塁打1本、勝利1つの価値や難しさは、時代時代で異なっており、一概に「二桁本塁打&二桁勝利」というくくりで判断するのは、あまり意味がないのではないかとすら思えてくる。しかし野球ファンとしては、スター選手が出てくるとどうしても過去の大物選手と比較したくなる。特に野球の成績は数値化されている項目が多いので、数字で比較しやすい。天国からルースに笑われているとしても、大谷選手のすごさを数字で確認せずにはいられなくなってしまう。

 

 ちなみに、1918年のルースの11本塁打は当然チーム1位だが、13勝はチーム4位である。2021年の大谷選手の46本塁打、9勝はともにチーム1位だった。さらに、大谷選手の走力の貢献度も際立っているが、ルースも野手実働18年間で123盗塁を記録しており、二桁盗塁を5度記録するなど足は遅くなかったようだ。

 

 現時点でルースと大谷選手は、野球選手の能力としては甲乙つけがたいのではないだろうか。そして来季、大谷選手はルースを超えるのだろうか、興味は尽きない。

 

文・元メジャーリーグ通訳、現MLB選手会公認代理人・小島一貴

 

(SmartFLASH)
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