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ソフトバンク松田3億円ダウン!「巨人は選手全員の三文判を持っていました」…OBが明かすフロントとの“金銭闘争秘話”

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.24 13:20 最終更新日:2021.12.24 13:20

ソフトバンク松田3億円ダウン!「巨人は選手全員の三文判を持っていました」…OBが明かすフロントとの“金銭闘争秘話”

 

「結果を出したものが評価されるし、結果を出せなかったら評価されないのは当然」

 

 21日、契約更改後の会見でそう胸の内を語ったのは、ソフトバンク松田宣浩内選手(38)だ。115試合に出場して打率2割3分4厘、14本塁打47打点に終わり、球団史上最大の減俸額となる3億円減の年俸1億5000万円の単年契約でサインした。(金額は推定)

 

 

 毎年選手が泣き笑いする契約更改。その舞台裏の「金銭闘争」を、球界OBが赤裸々に明かしてくれた。

 

 交渉は選手に対し、球団側は査定担当者と球団幹部の1対2が基本。若い頃は「ほとんど言いなりだった」という意見が多い中で、ユニークなのがロッテ。愛甲猛氏(59)が明かす。

 

「球団側は代表、部長に加え、速記担当者が参加していました。言った言わないで揉めるのを防ぐため、速記がやり取りを記録するんです。で、いざ交渉に入ると、何百項目もある査定表を見せられ、第一声は『いくら欲しいんだ?』。

 

 ただ、球団の答えは決まっていて、総合点はいくらで、年俸はこれだけと。でも、そのわりに年俸の決め方がアバウトなんです。全打席点数化されているんですが、『すべての点数の値段を教えてくれ』と説明を求めても、『2日かかるからダメ』と拒否されるんです(笑)」

 

 一円でも多くもらいたい選手と、一円でも抑えたい球団。当然、それぞれに戦略は存在する。巨人の槇原寛己氏(58)は、「交渉日が重要」と力説する。

 

「年末に近いほどいい。12月24日に交渉すれば、『クリスマスプレゼントだと思ってちょっとあげてください』と言える(笑)。年末なら『お年玉だと思って』とか。すると球団側が、ポンと100万円上乗せしてくれたことがあった。

 

 驚いたのはハンコのこと。僕は1度目を保留することに決めていました。で、『今日はハンコを持っていないので』と席を立つと、『あるから』と。巨人は選手全員の三文判を持っていたんです。これには絶句しましたね(笑)」

 

一方、中日や楽天などで主砲として活躍し、通算26度の契約交渉の場に臨んだ山崎武司氏(53)は、球団の緻密な査定の様子を語ってくれた。

 

「僕が若い頃は査定どころか、『こいつは丸め込みやすい』とかそんな感覚で対応されていました。査定表の数字が重視されるようになったのは最近。

 

 楽天に行って驚いたんですが、『君の昨年の年俸は8千万円だけど、今年の活躍度は、9千32万4千29円。それに貢献度、グッズの売り上げで、この金額になります』と。そこまで細かく査定してくれたのは、楽天が初めてでした」
 

 契約更改は、選手同士のプライドのぶつけ合いの場でもあるという。山崎氏が続ける。

 

「球団には年俸総額の枠があるのですが、そのなかのカネの取り合いが年俸交渉。それだけに、仲間の年俸も気になる。どう考えても減俸の選手が、現状維持や微増となると納得いかないわけです。契約交渉は闘いの場でもあります。

 

『あの選手より1円でも多くくれ!』と言ったこともある。選手には、あいつには負けたくないというプライドがあるからです」(山崎氏)

 

 来期は39歳を迎える野手最年長のソフトバンク松田だが、本職のポジションにこだわらない姿勢も明かし、試合に出ることへの意欲を語った。年俸は大きく減ったが、まだまだプライドは衰えていないようだ。

 

( SmartFLASH )

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