スポーツ
中日・落合GM 講演会で“名指しでぶった切った選手”
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2013.10.24 07:00 最終更新日:2018.08.30 21:59
10月11日、中日ドラゴンズ初のゼネラルマネージャー(GM)に就任した落合博満氏(59)。本誌は10月におこなわれた落合氏の講演会の内容を独占入手した。話の中で落合氏の刃が向いた選手のうちの一人は、チームを代表するスター・山本昌投手(48)だった。
「昌がね、来年49でしょ。おそらく50まで現役やるんだろうと思う。でも、来年1年の成績によりますよね。成績悪かったら、1試合も放れないとなったら、50まで投げる姿を俺は見たいなあと思ったって、谷繁監督がどうやって判断するか。半分、俺の仕事だけども、いちばんいい方法論を探していかなきゃならない」(落合氏・以下同)
山本昌といえば、中日一筋30年。200勝を達成した現役最年長投手。本人は「50歳まで現役」を目標に掲げる。だが、落合氏は山本昌だってクビにするかも、という意味の発言だ。しかも、山本昌とは次のような因縁があるというから、穏やかではない。
監督時代、落合氏は選手の故障箇所などのチーム事情をけっしてマスコミに明かさず、新聞記者泣かせで有名だった。その原因が、山本昌だったという。交流戦が導入された’05年、この年チームができたばかりの楽天との3連戦を次のように振り返る。
「初戦の先発は山本昌と決まっていたの。ところが2時過ぎに、背中が痛いと言ってきた。それで『今日の先発はやめとけ』と言ったんだけど、『行けます』というので行かせた。ところが、3時過ぎてから『やっぱりダメです』と言ってきた。ダメならなんで早く言わないの。しょうがないから、その日は中継ぎの投手を少しずつ投げさせた」
2戦目も先発が早い回でKOされ、中継ぎをつぎ込んだ。
「そしたら山本昌が『3日目なら行けます』と言う。『本当に行けるんだな?今日は使える中継ぎ投手がいないから、何点取られても、お前が最後まで投げるんだぞ』と言ったら『わかってます』と。そしたら、ボコボコ打たれやがった」
落合氏はしょうがなくマウンドに行き、山本昌にこう言ったという。
「『これしでかしたの、お前だからな。俺、代えたいんだけど、代える投手がいない。このゲーム負けたら、今年優勝ないからな』って言ったら、それから青くなって投げていたけど、やっぱりダメだった。1年目の楽天が唯一同一カード(交流戦)3連勝したのは、うちのチームです。されると思わなかった」
この後、山本昌が落合氏に「監督が何か言うと当たって、そうなっちゃうから、思ってもしゃべらないでください。黙っていてください」と言ったという。
「俺がしゃべらなくなったのは、あいつのせいだからね」
繰り返し名前を挙げられた山本昌。今季は5勝2敗だったが、来季はよりいっそう奮起するしかあるまい。
(週刊FLASH 2013年11月5・12日号)