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新庄剛志、引退後も続く旭川の “新庄会” 多いときは30人も参加/関係者が明かした “BIG BOSS” 秘話
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.02.12 06:00 最終更新日:2022.02.28 17:20
キャンプが始まった今も、注目の的はやはり新庄剛志新監督(50)。指揮官としてどんな野球をするのか。彼と縁(ゆかり)のある者だけが知る素顔をもとに、 “ビッグボス” の正体に迫る――。
カレー店「クレイジースパイス」オーナーの斉藤辰矢氏(57)がこう語る。
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「以前、岩本賢一くんという人がウチで働いていて、彼は野球ビジネスに興味があり、高校卒業後、アメリカの大学に留学しました。卒業後、彼はメジャー全球団に『なんでもやります。給料はいりません』と手紙を書き、それでメッツが雇ってくれたんです。
のちに新庄さんがメッツに入団した際、通訳兼マネージャーをまかされました。それで『旭川に自分が以前働いていた店がある』と新庄さんに話したところ、新庄さんがいろんな記念の品物をお店に送ってきてくれたんです。
メッツを辞めた岩本くんは、2003年に日ハムの通訳になりました。そして2004年に新庄さんが日本に戻る際、じつは当初、メッツ時代の監督のバレンタイン氏がロッテの監督になっていたこともあり、新庄さんはロッテに入団するはずだったんです。
ところが岩本くんが新庄さんを口説き落とし、急転直下で日ハム入団が決まりました。
新庄さんが2004年の旭川遠征で店に来てくれたとき、『僕がお金を払うので、お世話になっているトレーナー、グラウンドキーパーなど、裏方たちを全員招待して、ここで接待したいんです』と言うので、喜んで承諾しました。
多いときには30人ほどが集いました。この “新庄会” は新庄さんが日ハムにいる間はずっと続き、引退した後も、その時々のキャプテンを中心に今も続いています。
じつは、新庄さんは食が細いほうなんです。でもウチの『半熟オムの黒毛和牛のカレー』は『世界一だよね』と言って、3杯も食べてくれます」
ラーメン店「味の時計台」の広報担当者がこう話す。
「就任会見で新庄さんが『美味しい』と発言したことで、翌日からはテレビ関係はほとんど取材に来ていただきました。新庄さんも何度かいらっしゃり、いつも味噌バターコーンを召し上がります。当店を美味しいと言ってくださるのは、本当にありがたいこと。コロナ禍で売り上げも落ち込んでいましたから、我々も元気になりました。
新庄さんと同じものを食べたいと、今も多くの来店が続いています。新庄さんは監督業は1年契約でとおっしゃっていますが、別の形でもいいからずっといてくださるといいですね。ユーモアのある方が監督をやるほうが盛り上がりますよ」
スポーツジャーナリスト・二宮清純氏(61)は新庄をどう見ているのか。
「新庄氏はメッツに入団したことで変わったと思います。まさに野球少年のように、楽しそうにプレーしていました。メジャーには『アンリトゥン・ルール』という、暗黙の了解があります。
要するに、相手を挑発するようなことはやってはいけない。新庄氏はイージーフライでも、ちょっとジャンプして捕ったりします。それはまだいいとして、ホームインの際にベースを足でなく手で触れたことがあった。これは相手には挑発プレーに映る。さらに圧勝の試合で3ボールナッシングからホームランを狙いにいったことがあった。それが原因で新庄氏は報復の対象になった。
だが、その試合で本塁打を放ったチームメイトのトッド・ジールが、『新庄のために打った。まだメジャーに来て日も浅い彼を攻撃するのはいじめだ』と発言してくれたんです。それを聞いた新庄氏は『初めてチームの一体感を味わえた』と言っていました。
嬉しそうだったし、アメリカで本当にやりたい野球に出合えたんでしょう。だからこそ、毎日生き生きとプレーしていました。
彼はとにかく外野の守りがすごかった。近年ならイチローと彼がピカイチ。日ハムで優勝したときもそうですし、強いチームというのは、外野の守りが素晴らしい。彼はそこを再現したいんじゃないでしょうか。“新庄劇場” は外野から始まると期待しています。破天荒の監督の采配が待ち遠しい」
写真・共同通信