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安治川親方に聞く「五月場所」のみどころ…楽しみなのは若隆景、琴ノ若

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.08 06:00 最終更新日:2022.05.08 06:00

安治川親方に聞く「五月場所」のみどころ…楽しみなのは若隆景、琴ノ若

三月場所で優勝し、勢いに乗る関脇・若隆景

 

 5月8日に初日を迎える大相撲五月場所。場所後に断髪式をおこなう元安美錦の安治川親方にみどころ、注目力士を聞いた。

 

 

■横綱・照ノ富士

 

 まずは横綱・照ノ富士。一月場所で右のかかとを負傷しました。骨にひびが入っていたんです。場所後には新型コロナウイルスに感染したこともあり、思ったように調整が進まないなかで迎えた三月場所。右かかとに加えて、古傷の右膝も痛めてしまい、途中休場しました。

 

 

 しかし、その後は順調に回復し、早くから稽古を積んでいます。状態さえよければ、当然、優勝争いに絡んでくるでしょう。昨年十一月場所以来の優勝に期待しています。

 

■関脇・若隆景

 

 注目はやはり、先場所初優勝の関脇・若隆景でしょう。先場所もそれまでとは取り口が変わったわけではなかったんです。しかし、以前より、押されても押し込まれない、自分の理想的な体勢をキープできるようです。

 

 大きくはない体ですが、相手は押し切れない。そこを、下から下から上手く攻めていく。目の肥えたファン、玄人好みする相撲ですね。けっして勢いだけで優勝したわけではなく、確実に力がついている。

 

 大きく崩れることは考えにくいですね。今場所は大関への足固めとなりますが、よけいなことを考えず自分の相撲を取れれば大丈夫。

 

 繰り返しになりますが、本当に相撲っぷりがいい。玄人好みするだけでなく、新しい相撲ファンを獲得してくれる存在になってくれるんじゃないでしょうか。楽しみにしています。

 

御嶽海

 

 先場所は新大関だった御嶽海。11勝4敗で、トータルで見れば大関の責任は果たしたといえるでしょうね。特に前半は文句のつけようがない、いい相撲が続きました。

 

 ただ、もったいない相撲が何番かあったのも事実。勝ち方を知っているし、相撲が上手いだけに、どうしても小手先だけで勝ちに行こうとする安易な攻めがときどき顔を出す。

 

「御嶽海らしい」といえばそうなんですが(笑)。それがなくなってくれば、さらにもうひとつ上の地位まで行けるでしょう。

 

■琴ノ若

 

 若手で注目は、なんといっても琴ノ若でしょう。今年2場所はともに11勝4敗で、2場所連続の敢闘賞。お父さんが佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)、おじいさんが横綱・琴桜だけに、早くから注目していましたが、いよいよ本格化してきました。

 

 ややおっとりした見た目ですが、力は強いし、気も強い。器用なところがあるぶん、ときどきよけいな動きもあるんですが、今の勢いは本物でしょう。今場所は前頭2枚目ですから、新三役の可能性は高いと思いますよ。

 

安治川親方
元関脇・安美錦。関取在位117場所は、魁皇と並び歴代1位。2019年七月場所で引退。コロナ禍で延期になっていた引退相撲を5月29日(日)に両国国技館で開催。詳細はhttps://aminishiki.jp/。また、5月24日に著書『けっぱれ相撲道【安美錦自伝】』を発売

 

( SmartFLASH )

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