6月8日(現地時間7日)、大谷翔平(27)が所属するメジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスは、2020年から指揮を執っていたジョー・マドン氏(68)の監督解任を発表した。
マドン氏は米国メディアに対して「実際のところかなり驚いた。選手やコーチたちに意見も聞かず、いきなりだった。実情を知っているのは彼らなのに」と、無念さをにじませたという。
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もちろん大谷にも事前の通達はなかったということだ。大谷は解任を聞いて、報道陣に「自分自身も調子が上がらない、申し訳なさというのはもちろんあるので。お世話になりましたし、本当に感謝の気持ちはあります」と、コメントしている。
エンゼルスは6月8日までに13連敗を喫しており、ア・リーグ西地区首位だった順位も3位とゲーム差なしの2位に後退した。マドン氏は成績不振の責任を取らされた形だ。
2006年にタンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)で、監督としてのキャリアをスタートさせると、2012年にはフリーエージェントで契約先が見つからなかった松井秀喜(47)をマイナー契約で獲得。
「ヤンキースで活躍していた松井を見ており、マドン氏直々に獲得に動いた」(スポーツジャーナリスト)と言われ、現役最終シーズンのプレー機会を与えたことでも知られる。
「マドン氏は、大谷からの信頼が厚いことでも知られています。前任のマイク・ソーシア監督は投手陣が弱い状態もあって、大谷を『中5日で登板させたい』と “投手・大谷” を酷使する傾向にあり、登板翌日の試合を休養で休ませることもありました。
それがマドン氏が監督に変わって、大谷は投打ともにバランスよく出場し、フル出場も可能となりました。昨季の本塁打王争いは、マドン氏の “大谷優先” 采配のおかげでもあります」(スポーツ紙記者)
もしかすると、マドン氏の解任は2023年にFA権を取得する大谷の去就にも影響があるかもしれない。
「メジャー挑戦時に、エンゼルスを選んだことには大谷の『二刀流を継続したい』という意向を球団が十分に汲んだためでもあります。 そして、マドン氏という偉大な監督のもとで、やりたいように二刀流をやらせてもらっている環境に、大谷は満足していたんです。
ニューヨーク・ヤンキースなど金満球団から大型契約のオファーを受けたとしても『大谷はエンゼルスに残留する』と言われていました。
これまで大谷の起用法はマドン氏に “全権委任” 状態でした。その後任で代行監督を務めるフィル・ネビンコーチがいきなり大谷の二刀流をやめさせることはないでしょうが、今季はどこか本調子でない大谷を休ませつつ起用することも考えられます。
そうなると、球団と大谷の間に軋轢が生まれ、今季限りでエンゼルス退団ということになりかねません」(前出・スポーツ紙記者)
昨季終盤に「勝ちたい」という発言をして、エンゼルスを本気にさせた大谷。それがまさか13連敗という長いトンネルの中で、信頼がおける指揮官まで失うことになるとは――。
( SmartFLASH )