6月12日、北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎(23)が中日ドラゴンズ戦に「3番・一塁」で出場し、4打数2安打1打点で勝利に貢献した。
清宮はこの日を含めて、今シーズンは56試合出場で打率.255、7本塁打、17打点の成績を残している。
「4月後半からスタメンが外れる日が多かったため、まだ規定打席に20打席ほど足りていませんが、いまやチームの主力打者として一本立ちしています」(野球専門誌ライター)
近年 “強打者の証” として、比較に用いられる「OPS(出塁率と長打率を足した数字)」という指標がある。
規定打席に達していない清宮だが、6月13日現在、150打席以上に立ったパ・リーグの打者のうち、彼のOPS.864を上回るのは、埼玉西武ライオンズの山川穂高の1.119とオリックス・バファローズの吉田正尚(規定打席未到達)の.894の2人だけ。
清宮はパ・リーグで3位に位置しているのだ。
インターネット上の日本ハムファンからは、清宮の成長に喜びの声があがっている。
《清宮OPSどんどん上がってるな 来年清宮のユニフォーム着てエスコンフィールド行きたい》
《清宮幸太郎さん、長打率.510でOPS.864はさすがですねって感じ》
さらにもうひとつ、清宮には超えるのを期待されている “目標” がある。
「清宮は一塁手として出場していますが、昨季途中までその一塁を守っていたのが、巨人に移籍した中田翔でした。中田翔がシーズン成績でもっとも高いOPSを記録したのが、2013年の.932でした。その次は2015年の.817です。
つまり、清宮がいまの数字を維持していけば、23歳にして “中田超え” も夢ではないのです」(前出・野球専門誌ライター)
高校時代から「天才打者」として注目され、期待を集めていたが、昨季は一軍出場がゼロ。2021年10月に新庄剛志監督が就任すると、真っ先に減量指令を出されたのが、清宮だった。
新庄監督は、開幕2戦めから清宮を4番に起用。その後も、我慢強く起用を続けていたが、5月25日の東京ヤクルトスワローズ戦で怠慢走塁を見せた清宮に対して、「スタートが遅すぎる」と激怒する一面もあった。
5月29日の読売ジャイアンツ戦で、2打席連続本塁打を放った際にも、新庄監督は清宮に「もう少し上のレベルにいくとするなら、速いボールだね。速い投手に対してはもっと思い切って」とレベルアップを要求するなど、伸び伸びプレーさせる “BIG BOSS采配” のなかで、清宮にはアメと鞭を使い分けている。
新庄監督のガチ指導で、天才打者が “本物” になる日も近そうだ――。
( SmartFLASH )