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【プロ野球選手セカンドキャリア】9年かけ「公認会計士」転身も…直撃2人の共通点は“支援の少なさ”
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.06.25 06:00 最終更新日:2022.06.25 06:00
球団職員からの転身で試行錯誤する日々
小松剛さんは、2013年に1年限定で、独立リーグの徳島インディゴソックスへ派遣中に、解雇通告を受けた。
「広島のユニホームを着ていなかったし、頭の中は真っ白でした。同時に、球団職員のお話をいただいたことはありがたかったのですが……」
その後広報、二軍マネージャーを務めたが、そこでの葛藤が現職の人材派遣会社「株式会社パーソル キャリア(広島営業グループ勤務)」での仕事に繋がったという。
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「毎年戦力外になって路頭に迷う選手がいる中、引退後の支援制度はないのか、自分は支援する側にまわれないかという思いがずっとありました。
弊社が主催するアスリート向けの勉強会に参加したことをきっかけに、若くして引退した選手たちを、自分が支援できるようになりたいと考え始めました。それでこの仕事を選んだんです」
野球はサッカーに比べて、セカンドキャリア教育について遅れていると感じたという。
「主観ですが、野球は歴史が長く、積み上げられてきたものって、そう簡単には崩れない。へんなことを考える前に練習しろっていう世界だから、現役で次のことを考えるのはマイナスだととらえる人がほとんど。
私は逆で、現役中から取り組むことが大事だと思っています。さらに、プロに入ってから死ぬまでを、ひとつのキャリアとして考えていただきたい。
現在、しんどい日々が続いていますが、楽しさと自己成長をすごく感じています。これは選手のときの感覚と似ていて、毎日、野球ノートに『明日はこうやろう』とか書いていましたが、今もそう。試行錯誤が続いています」
こまつたけし
1986年生まれ 高知県出身法政大を経て広島に入団。投手として活躍。2013年に引退し、2014年から球団広報に。2018年からは二軍マネージャーも兼務。通算5年30試合6勝6敗。現在はパーソル キャリア株式会社