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フェンシング日本代表、東京五輪直前にも“沖縄観光合宿”が! 剣すら持ち込まず、ヘッドコーチはビーチバレーで骨折
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.07.02 11:00 最終更新日:2022.07.02 11:00
6月30日、タレントの武井壮(49)が会長を務める日本フェンシング協会は、公式ホームページに「男女エペ沖縄合宿についての週刊誌報道に関するお詫びとご報告」と題した謝罪文書を掲載した。
発端は6月29日の「文春オンライン」による報道だ。
フェンシング・エペの日本代表チームが、日本オリンピック委員会(JOC)の助成金から費用の補助を受ける予定があった沖縄合宿で、当初の予定とは異なる“観光レジャー”をおこなっていた、というものだった。
記事では、代表選手たちがバナナボートに乗ったり、男性選手に女性コーチが水着姿でサンオイルを塗ったりしている様子などが、写真つきで報じられている。
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これに対し、日本フェンシング協会は冒頭の文書で、
《男女エペ沖縄合宿につきましては、当協会に対する信用を大きく毀損する可能性のある重大な事案であると認識しており、このような事態に至ったことを深くお詫び申し上げます》
と事実を認め、謝罪した。
2021年6月、前会長でフェンシングの五輪銀メダリスト・太田雄貴氏(36)から会長を引き継いだのが、武井だ。
7月1日に自身のTwitterを更新し、合宿内容に対して 《印象としてはフリーが多い》 と個人的な印象を述べ、今後の対応については 《まずは今回の合宿の妥当性、過去に遡り、適切な合宿の運用ができていたのか? その辺りを明らかにしていく所存です》 としていた。
だが、本誌はこの「文春オンライン」に報道された合宿とは別の、まだ明らかになっていない“観光合宿”の情報をキャッチしている。
今回、問題となったのは、東京五輪にも出場した「女子フルーレ」日本代表チームの合宿だ。2021年4月25日に代表内定選手の発表があったが、問題の合宿は、4月13日から4月19日までおこなわれていた。場所はまたしても沖縄だ。
ちなみにこの時期、東京には新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発令されており、沖縄には「まん延防止重点措置」が適用されていた。
フェンシング関係者はこう話す。
「報道陣などにはまったく公開されていないものです。合宿先は沖縄本島北部にある、知る人ぞ知る“隠れ家風リゾートホテル”でした。そこに女子フルーレの選手ら、10数人が集まり、約1週間の合宿が実施されました」
この関係者いわく「文春オンライン」に報じられた合宿よりも「遊びの色が強かった」という。関係者が続ける。
「午前中はバスケなどの軽い運動をし、午後からの練習内容はフリー。そのため、コーチを筆頭に毎日、ホテルのプライベートビーチで海水浴やビーチバレーに明け暮れ、あきれたことに、選手は競技に使う『剣』すら持ち込んでいなかったそうです。
しかし、この合宿の約3カ月後には東京五輪開幕が控えており、こうした合宿内容に疑問を持つ選手もいました。『なぜ今、沖縄でこんな合宿をさせられているのか、理解できない。早くNTC(ナショナルトレーニングセンター)に戻って、練習を再開したい』という嘆きの声も上がっていました」
百歩譲って、五輪直前の国際大会や代表選考レースなど、ストレスのかかる場面を多く経験してきた選手たちの息抜きとして “フリー” の多い合宿が計画された、と考えることもできるかもしれない。しかし、そのことで五輪本番に影響が出ていたのだとしたら、笑えない事態だ。
「その『まさか』が起きたんです。合宿からの帰京前日、フランス人ヘッドコーチ(HC)のフランク・ボアダン氏が、ビーチバレー中に左足親指を骨折し、車椅子で帰京したのです。
大切な時期にボアダンHCが負傷したため、帰京後、五輪直前の練習に臨む代表チームは混乱しました。これだけの事態を引き起こした沖縄合宿にも関わらず、協会内では、まだきちんとした説明はなされていません。
合宿ごとの助成率はまちまちでも、代表チームの合宿や遠征の費用は、JOCや日本スポーツ振興センター(JSC)の助成金や、支援企業の負担金によって賄われています。そうしたお金がこういった合宿に費やされているのは、いかがなものでしょうか」(同前)
本誌は日本フェンシング協会に、この沖縄合宿について尋ねたところ、ボアダンHCの骨折を認め、以下のような回答があった。
( SmartFLASH )