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大谷翔平、「飛ばないボール」導入後に本塁打激減も…「ボールが遠くに飛んだ」他球団コーチの一言にファンは不信感

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.07.04 19:55 最終更新日:2022.07.04 19:55

大谷翔平、「飛ばないボール」導入後に本塁打激減も…「ボールが遠くに飛んだ」他球団コーチの一言にファンは不信感

(写真・USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 

 7月2日(日本時間3日)、MLB機構は6月の月間MVPに、アストロズのヨーダン・アルバレが選ばれことを発表。打率2割9分8厘、6本塁打をマークしていたエンゼルス大谷翔平選手は、惜しくも受賞にならなかった。

 

 もっとも今季の「打者・大谷」に物足りなさを感じているファンは多いだろう。実際、昨季6月末時点で28本だった本塁打は18本止まり。その原因として指摘されているのが「飛ばないボール」の導入だ。

 

 

「昨年からMLBは、反発率の低い新しいボールを導入しています。コロナ禍で供給が遅れ、昨年は以前のボールが混在していましたが、今季開幕から、ようやく新工程のボールが全試合で使われることになっています。

 

 5月9日のレイズ戦後には、大谷選手も『去年よりは飛ばないという印象はあるかなと思います』と、その差を実感している様子でした」(スポーツ誌ライター)

 

 実際、5月25日のレンジャーズ戦で放った打球がフェンス手前で捕球されたり、5月31日のヤンキース戦でセンターへの大飛球をジャンプ一番キャッチされたりしていたが、昨年のボールならいずれもスタンドインしていた可能性は高い。

 

 逆に投手としては、勝利数、防御率ともに大きく昨季を上回っており、59回を投げて被本塁打は6だったのが、74回を投げて被本塁打は8と、プラスに働いているように映る。

 

 そんななか、5月1日にスポーツ専門局『ESPN』で全米中継された「フィリーズ―メッツ戦」では、4本塁打が飛び交い、両軍合わせて16得点の打ち合いとなったが……。

 

「試合後、メッツのエリック・チャベス打撃コーチが、地元メディアに対し、『ハードに打っていなくても、ボールがより遠くへ飛んだ』と証言。データで確認しても、他の試合とは明らかに異なることを指摘しています。

 

『飛ばないボール』が採用されたのは、コロナ禍で経営体力を奪われたMLBが選手の年俸を抑制するためだと言われていますが、点が入らなければ試合自体が盛り上がらない。

 

 そのため、“全米中継のときだけ『飛ぶボール』が採用されているのでは?” という不信感をファンは抱いているようです」(スポーツライター)

 

 日本でも、「飛ぶボール」と「飛ばないボール」に振り回された時代があった。

 

「2010年以前は球団によって使用球はバラバラで、サンアップ製からミズノ製に変更したチームの本塁打数が倍増する結果に。落合博満監督時代の中日が、戦略的に使用球の使い分けをしていたのは有名な話です。

 

 ミズノ社はゴルフボールの飛距離を伸ばす研究をしてきたことで、そのノウハウが野球にも活かされていたことがその理由だとされています。

 

 また、2011年からは12球団すべてで国際大会の使用球に近いミズノ製の低反発ゴム材を用いた統一球が採用されたことで、本塁打数は激減。

 

 2013年、『飛ぶボール』に戻っていたことを選手側が追及すると、日本野球機構(NPB)がこれを認め、加藤良三コミッショナーが辞任に追い込まれる事態になりました。2014年からは基準値が変更され、納品前検査が厳格化されています」(前出・スポーツライター)

 

 大谷の投打の活躍に沸く日本だが、その試合が「全米中継」されているのかも気になるところか。

 

( SmartFLASH )

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