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元安美錦と元琴奨菊 2人の新米親方が語る若手教育の難しさ「今のコはすぐ『できない』と言うし休んじゃう」

スポーツ 投稿日:2022.07.10 06:00FLASH編集部

元安美錦と元琴奨菊 2人の新米親方が語る若手教育の難しさ「今のコはすぐ『できない』と言うし休んじゃう」

安治川親方と秀ノ山親方

 

 長年土俵を沸かせてきたレジェンドである、安治川親方(元安美錦、2019年七月場所で引退)と秀ノ山親方(元琴奨菊、2020年十一月場所で引退)が本誌に登場。現役時代の裏話や引退後の今、10日に初日を迎えた名古屋場所について熱く語り合った。

 

秀ノ山(以下・秀) 断髪式お疲れさまでした。お客さんもいっぱい入っていて、素晴らしい断髪式でした。

 

安治川(以下・安) ありがとう。引退から3年近く、ようやく終わったよ。菊ちゃんは……、あ、もう菊ちゃんじゃないか。

 

 

秀 いや、菊ちゃんで(笑)。私も慣れないので、安美関と。

 

安 菊ちゃんの断髪式は10月1日だよね。

 

秀 はい。2020年十一月場所で引退したので、2年近くです。今は断髪式の準備とか、3つも4つも並行してやらなきゃいけなくてバタバタです。

 

安 こうやって2人で話すのは……初めてかな。菊ちゃんはお酒飲まないしね。

 

秀 そうですね。引退してから少しずつお話しさせてもらってますけど。

 

安 あんなにいっぱい対戦したのにね。

 

ーー2004年十一月場所、十両で初対戦しています。決まり手は、肩すかしです。

 

安 ということは、俺の勝ち?

 

ーーいや、琴奨菊の勝ちです。

 

秀 てっきり自分の負けかと(笑)。なんだか嬉しいな。

 

ーー通算では琴奨菊32勝、安美錦19勝です。

 

安 最初は勝ったり負けたりだったけど、菊ちゃんの体がだんだん大きくなって、馬力がつくとなかなか勝てなかったな。

 

秀 安美関とやるのは大変でしたよ。土俵上ではポーカーフェイスというか、何を考えてるのかわからない。こっちの足で砂をならしたということは、こっちから踏み込んでくるんだなと探ってはみるんです。でも立合いになったら反対の踏み込みで、あっという間に潜られてしまったり。

 

安 ハッハッハ。

 

秀 自分が優勝したとき、安美関との対戦(2016年一月場所4日目)で、じつは若干自分が落ちるのが早かったんですよ(決まり手は押し出し)。

 

安 そうだったの?

 

秀 自分のほうが早いと思ったんですけど、物言いがつかないように急いで戻って勝ち名乗りを受けたんです。あれが負けになってたら、自分の優勝はなかったんですよ。

 

安 優勝するときって、命拾いの一番ってあるものだよ。

 

( 週刊FLASH 2022年7月19日号 )

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