アメリカのオレゴンで開催されている世界陸上。男子200mに出場予定だった小池祐貴が新型コロナウイルス陽性判定を受け、7月19日(日本時間)の同予選を、当日に欠場した。
日本陸上競技連盟はこの日、小池以外にも、男子110m障害出場の泉谷駿介、男子400m障害の岸本鷹幸、黒木純コーチも陽性判定を受けたことを発表。これで大会開幕後の日本選手団の感染者は、選手6人、役員ら9人の計15人になった(7月19日現在)。選手では、男子マラソンの鈴木健吾、女子マラソンの一山麻緒と新谷仁美もレース前の検査で陽性となり、いずれも欠場している。
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女子マラソン金メダリストの高橋尚子は18日、自身のTwitterを更新。
《一山選手に続き新谷選手までコロナ陽性でマラソン欠場 本当にショック…でも本人が1番悲しく悔しいと思います 世界陸上に向けストイックに追い込み全ての練習を終えて走れない辛さ 私も1999年の世界陸上マラソンを当日棄権した苦しさを思い出しました(怪我なので自分のせいです)身体も心も心配です》
と、欠場した選手を気遣った。
《1人でも多くの人が無事にスタートラインに立てますように。もうスタートラインに立てない人が出ませんように》
18日、自身のTwitterにこう書き込んだのは、女子1万m日本代表の小林成美。小林は、11日に成田空港で受けた出国前検査で陽性の判定となったため、オレゴンに行くことすら叶わなかった。発熱などの症状もなかったというだけに、さぞかし悔しい思いをしたはずの小林。遠く離れた日本から選手たちへエールを送ったが、残念ながら、その願いに反し、多くの新型コロナ陽性者を出す事態となっている。
日本選手団は、新型コロナウイルスワクチンを2回以上接種済みで、出発時には成田空港で抗原検査による陰性を確認したうえで、アメリカに出国している。N95マスクの着用や、食事も選手と役員が別々の会場を設定し、それぞれの会場内で日本選手団専用の個室を利用するなど、感染防止策を講じていたが、それでも防げなかった。
SNSにはこんな疑問も。
《世界陸上、観客・スタッフの99%くらいノーマスクの中で日本代表のスタッフだけがマスクしてるのって何の意味があるんだろう?って思う》
たしかにこうなってくると、感染予防にどれほどの効果や意味があるのか、疑問に思うのも当然だ。気を遣っている日本選手団に感染が広がっているのは、なんとも皮肉な話だ。
( SmartFLASH )