スポーツ
歴史に残る押し出しサヨナラ死球 沖縄・興南高の敗戦投手に「胸張って帰れ」の声
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.08.09 14:18 最終更新日:2022.08.09 14:23
全国高校野球選手権大会第3日(8月8日)、1回戦の市立船橋(千葉)と興南(沖縄)の試合は劇的な幕切れとなった。
興南は3回表に一挙5得点で、5対0とリード。しかし市立船橋が徐々に巻き返し、8回裏にソロ本塁打とタイムリー二塁打で、5対5の同点とする。
迎えた9回裏は市立船橋の攻撃。興南のエース生盛亜勇太は先頭打者にヒットを許し、マウンドを安座間竜玖に譲る。
【関連記事:ヤクルト“村神様”が甲子園3本塁打! 「はよメジャーいけ」と嘆く他チームファン 挑戦の時期は】
しかし、四球と申告敬遠で1死満塁に。最後は安座間が代打に押し出しの四球を与え、興南はサヨナラ負けを喫した。
その瞬間、マウンドにうずくまり涙を流す興南・安座間投手。チームメイトに肩を支えられベンチに戻るも、涙が止まることはなかった。
夏の甲子園では、1991年の四日市工―松商学園以来、31年ぶり4度めとなるサヨナラ押し出し四球。
この場面に胸を熱くした人は多く、SNSには両校の健闘を称える声が多数。なかでも多いのが、興南・安座間投手に対する声だった。
《9回裏、同点ワンアウト2塁3塁で外野から投球練習なし投入…申告敬遠で満塁になって…プレッシャーとんでもなかったと思う…最後デッドボールの失点で崩れ落ちてたけど大丈夫だろうか メンタルが心配…あんな場面で平常心でコントロール保って投げれる人なんてそういないよ…》
《千葉県民としては市船を応援していたけど、興南の負け方は辛すぎて泣いてる。あの場面でのピッチャー交代、プレッシャーはいかほどだっただろう。決して自分を責めないで欲しいな。どっちも頑張った。素晴らしい試合だった》
目立ったのは、「胸を張って」という声だ。
《安座間投手は最後のあの一球の事は悔やんでも悔やみきれないだろうけど、胸を張って沖縄に帰ってこい。そしてこれからも野球を好きでい続けてくれよ》
《泣き崩れる安座間くんの元へすぐにエース生盛くんが駆け寄って慰めるシーンには心打たれたわ 良くやった、胸を張って沖縄に帰ってほしい!》
興南高校出身で元阪神投手の仲田幸司氏も、スタッフを通じて、
《安座間投手、最後マウンドで崩れ落ちてしまったけど、きっと今後の大きな財産になります。この経験を今後の人生、次のステージで活かそう。ありがとう興南高校のみんな。甲子園での姿、忘れません》
とTwitterに投稿した。
真夏の甲子園劇場は、まだまだ続く。
( SmartFLASH )