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鈴木誠也「侍ジャパン」栗山監督が視察でWBC出場に期待 恩師が太鼓判「抜群の対応力は短期決戦に生きる!」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.08.11 06:00 最終更新日:2022.08.11 06:00
「(広島時代は)そこを目標にずっとやっていたというのもありますし、すごく大切な大会だとは思っています」
カブスの四番・鈴木誠也(27)は、8月8日(日本時間)に「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)が視察に訪れたことを受け、2023年3月に開催される「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」への思いを「日刊スポーツ」(10日付)に語った。
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視察時に栗山監督が語った「スピードもあるし長距離も打てる。あれだけ安定した右打者は日本ハム監督時代では記憶にない」という言葉を受け、「そう言ってもらえるのはありがたいなと思います」とし、WBCについては「しっかり考えないといけない」と語った。
そんな鈴木の成長を日々、テレビ画面越しに見守るのが、広島時代の“恩師”内田順三さんだ。内田さんは、2013年に鈴木が広島に入団した際、二軍監督およびコーチとして、マンツーマンで打撃指導を行った。
「もちろん、WBCに出てほしいです。2021年の東京五輪に続いて、日本の四番としての雄姿を見せてもらいたい。
今の日本球界で、左バッターは揃っていますが、代表クラスの右バッターは意外と少ない。だから鈴木は、絶対に必要な選手です。しかも彼は、走攻守が3拍子揃っているし、強打ばかりでなく、勝つためのチームバッティングもできる。ときにはセーフティバントもする。本当になんでもできる選手だから、栗山監督がほしがらないわけはないでしょう」(内田氏、以下同)
9日に16打席ぶりのヒットを打ち、10日には11試合ぶりのホームランとなる9号ソロを放った。現時点の打率は.252で、調子はそこまでよくはない。
「心配はまったくいりません。ケガもあったし。“試し”というと言い方はよくないですが、この1年はなんとかクリーンナップで試合に出続け、来年以降に生かすくらいの気持ちでやればいいと思います。
首脳陣も、試合後に黙々と打撃練習に取り組む鈴木の姿を見ています。だから、久しぶりにヒットが出たときはみんな喜んでいました。チームのなかで頼りにされる存在になっています。
とにかく彼は対応力が素晴らしい。初めは足を上げて打っていたのが、すり足にしたり、ノーステップにしたりと、フォームに創意工夫が見られます。大谷もメジャーに入ったころは足を上げていたけど、今はノーステップに近くなっています。イチローもしかり、松井秀喜もしかりで、最初は新しい環境にアジャストしていくという姿勢でいいと思います。
初対戦のピッチャー相手でも、彼は打席のなかで修正していけます。日本にいたときは、同じピッチャーと何度も対戦し、ある程度、データが頭に入っていたと思うけど、メジャーは球団も多く、シーズンを通じて対戦数は限られます。だから、ある程度、感覚で対応することが重要で、鈴木にはそれができるセンスがあります。これは、短期決戦のWBCに必ず生きてきます」
最後に、内田さんから鈴木へメッセージを送ってもらった。
「これまでのスタイルを変えず、若いカウントから直球でも変化球でも積極的に行ってほしい。データにこだわったり、あれこれ頭で考えても結果は出ない。どんな球種でも打ちに行くくらいの気持ちで打席に立ったほうが、彼の場合は後悔がないはずです」
2023年、侍の舞台で進化した姿を見せてほしい。
( SmartFLASH )