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村田諒太「ミドル級世界王者へ」本誌だけに明かしたKO秘策

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2017.05.20 06:00 最終更新日:2017.05.23 17:10

村田諒太「ミドル級世界王者へ」本誌だけに明かしたKO秘策

 

「誰もが彼と戦うことをすすめないと思います。まず何回倒しても立ち上がるし、足を使うのがうまくてめちゃくちゃ戦いにくい。そのわりに世間の評価は高くない。だから、戦うことのリスクがすごく高い選手だと思います」

 

 5月20日におこなわれるWBA世界ミドル級王座決定戦直前、同級2位の村田諒太(31)は対戦相手の1位アッサン・エンダム(33)をそう評した。

 

 確かに村田が言うとおり、エンダムはミドル級にしては特異な存在といえる。体重が軽い階級と違い、ミドル級のパンチ力は桁違い。ワンパンチで勝敗が決まることが多い。ところがエンダムは、過去に6度も倒されながらフルラウンドを戦い抜いた経験を持つ、無類のタフさが特長だ。

 

「打たれ弱いんでしょうけど、半面、回復が早いのか、コロッと転んでパッと立ち上がる。また、直近の試合は1R22秒でKOしていますし、パンチ力もある。(対戦が噂された)現WBO王者のビリー・ジョー・サンダースに勝つよりも価値があると思っています」

 

 では、そのやりづらい相手といかにして戦い、活路を見出すのか。

 

「まず、右のオーバーハンドをもらわないこと。タイミングや打ち方がちょっと変則的だし、見えにくいのかもしれません。また単調に中に入っていくと、アッパーが飛んでくる。いずれにしてもガードを外さないことですね」

 

 では、攻撃は?

 

「いかに単調にならずに前へ入っていけるか。入って打つ。それだけです。あとは重心ですね。自分の重心を低いところに持っていって、相手の重心を上げさせたい。そうすると相手の体が立ってきて、バランスが悪くなる。当然、パンチに体重が乗らなくなる。そういう状態に持っていくんです」

 

 キーとなるパンチは?

 

「結局は自分の型だろうと。ガードを固め、プレッシャーをかけ、自分の距離で戦う。左をセットして(左を押し込み、一瞬相手の動きを止める)、強い右ストレートを上下に打ち分ける。そして、左フックを返すパターンです」

 

 最後に村田は、決意のほどを語った。

 

「一世一代の勝負ですから。また人生を懸けるときがきたのかと思うと、おもしろいですね。ロンドン五輪から5年。あっという間です。人生はそういうものだし、べつに恐れることはない。最終的にはどつき合いになる覚悟はできています」

(週刊FLASH 2017年5月30日号)

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