9月5日は「国民栄誉賞の日」。巨人軍の王貞治選手(当時)が1977年9月3日、通算ホームラン756本で世界記録を達成した。その2日後の9月5日に、当時の福田赳夫総理から、日本初の国民栄誉賞が贈られたことから定められた。
以来、これまで国民栄誉賞を受賞したのは26個人と1団体(2011FIFA女子ワールドカップ日本女子代表)。もっとも近いところでは、平昌五輪で金メダルを獲得したフィギュアスケーターの羽生結弦が、2018年に受賞している。
【関連記事:丸山桂里奈、お尻グラビアで「国民栄誉賞返せ」と非難轟々】
そこで今回、国民栄誉賞受賞者26人の出身都道府県を調べてみた。
もっとも多く国民栄誉賞受賞者が出ているのは、東京都の5人。受賞順に並べると、
・王貞治(野球選手、1977年受賞) ・藤山一郎(歌手、1991年) ・渥美清(俳優、1996年) ・黒澤明(映画監督、1998年) ・遠藤実(作曲家、2009年)。
次に多いのは、大阪府と京都府の3人。
大阪府は・服部良一(作曲家、1993年) ・森繁久彌(俳優、2009年) ・井山裕太(囲碁棋士、2018年)。
京都府は・長谷川一夫(俳優、1984年) ・衣笠祥雄(野球選手、1987年)、・森光子(女優、2009年)。
次いで、北海道が2人。
・千代の富士(大相撲、1989年) ・大鵬(大相撲、2013年)。
以下は各1人で、
青森県 伊調馨(レスリング、2016年)
宮城県 羽生結弦(フィギュアスケート、2018年)
茨城県 吉田正(作曲家、1998年)
千葉県 長嶋茂雄(野球選手、2013年)
埼玉県 羽生善治(将棋棋士、2018年)
神奈川県 美空ひばり(歌手、1989年)
石川県 松井秀喜(野球選手、2013年)
岐阜県 高橋尚子(マラソン、2000年)
三重県 吉田沙保里(レスリング、2012年)
兵庫県 植村直己(冒険家、1984年)
福岡県 古賀政男(作曲家、1978年)
佐賀県 長谷川町子(漫画家、1992年)
熊本県 山下泰裕(柔道、1984年)
こうして見ると、意外なことに気づく。愛知県出身者がいないのだ。人口数でいえば、東京、神奈川、大阪に次いで日本で4番めの大都市なのに……(2021年時点)。
「じつは愛知県には“幻の受賞者”がいます。元プロ野球選手のイチローさんです。イチローさんは、現役時から授与の打診を何度も受けていますが、毎回、固辞しています。
2021年には大谷翔平も授与を打診されましたが、『まだ早い』として固辞しています。ユニークなのは福本豊さん。1983年に盗塁の世界記録を達成し、当時の中曽根康弘総理から授与を打診されたものの、『そんなんもろたら、立ションもでけへんようになる』と辞退しています」(雑学ライター)
さらに、国民栄誉賞には大きな“謎”があるという。
「手塚治虫さんが受賞していないんです。長谷川町子さんも国民的漫画家として受賞していますが、手塚さんは後世への影響などを考えても、それ以上の存在です。手塚さんが亡くなったのは1989年2月。つまり、昭和天皇崩御の直後で、その影響もあったのではといわれています」(前出・雑学ライター)
そもそも受賞基準があいまいで、「政権の人気取り」といわれることもある国民栄誉賞。ということは、現政権でも、そろそろ……?
( SmartFLASH )