スポーツ
新井貴浩の新監督就任で“黒田投手コーチ”も視野にはいった!「チーム結束のキーマンに」地元担当記者も期待大
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.10.08 17:15 最終更新日:2022.10.08 17:34
広島は10月7日、佐々岡真司監督の辞任を受け、新井貴浩氏の監督就任を発表した。松田元球団オーナーは「チームにはフレッシュさが必要。目指すものは当然優勝です」と新井氏に指揮を託した。
広島は2016年から3年連続でリーグ優勝するなど、間違いなくセ・リーグをリードする存在だった。
【関連記事:広島新監督・新井貴浩「例え罵声を浴びてでも」広島カムバック当時、本誌に語った古巣へ“覚悟の復帰”】
だが、新井氏が引退した翌年の2019年から、チームは4年連続でBクラス。松田オーナーも「何かを変えないといけない」ということで、新井氏に依頼したのだろう。ただ、心配な点もある。それは新井氏には監督どころか、指導者としての経験がないことだ。
「佐々岡前監督の辞任の裏には、やや監督と選手の間に距離があった。たとえば投手起用なども、佐々岡前監督は『先発完投』にこだわり、投手交代が遅れたことが多々ありました。そうしたことにブルペン陣やコーチから不信感があったのも事実なんです。
3連覇のあとに4年連続Bクラスということもあり、後任には野村謙二郎氏や緒方孝市氏など、元監督を推す声もありました。たしかに経験面で新井氏には不安は残りますが、それよりも松田オーナーの『フレッシュさ』が優先される形となりました」(スポーツ紙デスク)
また「新井氏の選手としての経験が、いまの広島には大いに役立つ」と、広島担当記者は語る。
「新井氏は本塁打王、打点王、リーグMVPをそれぞれ一度獲得し、2千本安打も達成しています。ただ駒大時代の本塁打はわずか2本に過ぎず、’98年のドラフトでも6位入団と、けっして期待されて入ってきたわけではなかったんです。当時の主力に話を聞いても打てないし、守備は問題外だったといいます。その彼が努力に努力を重ねてチームの顔になり、名球界入りを果たした。
ようするに、努力することの大事さを誰よりも知っているわけです。これが指導に生きると。彼は苦労人なんで伸び悩んでいる選手、才能を持て余している選手など、下の選手まで目が届く。そこを期待されて監督になったのです。
加えて人柄も素晴らしい。一度広島を離れて阪神に行きましたが、戻ってきたとき、カープファンから受け入れられたのは、裏表のない性格であったからです。チーム内では先輩から好かれ、後輩から慕われてきた。その後輩たちがまだチームに多く残っているので、チームの結束への期待も高まっています」
また、前出のスポーツ紙デスクは、新井監督の“人脈”にも期待しているという。
「それは黒田博樹氏の投手コーチ就任です。現時点では、まだコーチ人事は発表されていませんが、新井監督と黒田氏はお互いが認め合った中で、信頼も厚い。来季は無理でも、その後2人がタッグを組む可能性は十分あります」
広島は2015年に初めて主催試合の観客動員数が200万人を突破した。その後、観客動員数の200万人突破は2019年まで継続。スタジアムはホーム、ビジターに係わらず、“赤”が埋め尽くしてきた。
だが、コロナの影響があった昨年、一昨年は別としても、今季は久々の200万人割れ。“新井フィーバー”で、「赤の復調」はなされるか。
( SmartFLASH )