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札幌五輪、市民67%が「反対」…JOC山下会長「不信感の払拭」発言に「まだやるつもり?」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.01.08 17:33 最終更新日:2023.01.08 17:34
北海道新聞は1月8日、2030年の札幌五輪招致を札幌市民の67%が「反対」とする世論調査結果を報じた。
同紙が2022年12月におこなったもので、18歳以上の札幌市民のうち、「反対」52%、「どちらかといえば反対」15%で合計67%。「賛成」12%、「どちらかといえば賛成」21%の合計33%の倍以上となった。
2021年4月、2022年4月の調査でも反対意見は多かったが、前回よりも反対が10ポイント増加し、賛成は9ポイント減。その差は15ポイントから34ポイントに広がったという。
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その一方で、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は、1月5日の年頭あいさつで札幌五輪招致についてふれ、「まずは国民の不安や不信感を払拭する必要がある。これまで以上にていねいな説明、発信を心がけていきたい」と、招致に向けて前向きな姿勢をみせている。
これに対し、ネット上では、招致を反対する意見が吹き荒れている。
《え?まだ日本国内でオリンピックやろうとしてるの?今度は道民の税金でお願いします。都民はもう懲り懲りだわ》
《先の東京五輪で巨額汚職が明らかになってしまったわけだし、利権五輪ならやらない方がいい ただでさえ除雪やドームの維持問題があるのにね》
《まだやる気なのか…と呆れるほかない。そもそも、ナショナリズムの祝祭に託けて利権を貪るのは、もはや近代オリンピックの本質である》
「2022年7月に東京五輪の組織委元理事らの受託収賄容疑が発覚してから、次々と不祥事が明らかになっており、招致運動には強い逆風が吹いています。
札幌市とJOCは、12月20日に共同記者会見を開き、積極的な機運醸成活動を当面休止すると発表しました。ただ、招致そのものはあきらめていないのです。
2030年冬季五輪の開催地は、2022年12月に内定し、2023年5月のIOC総会で正式決定される見込みでしたが、気候変動などへの対応を理由として2024年以降に先送りされています。
札幌にとっては『猶予』ができたわけですが、スイス、イタリア、フランスの3カ国共催で招致の動きがあるとも報じられており、先行きは不透明です」(週刊誌記者)
東京五輪をめぐる汚職事件では、組織委元理事・高橋治之被告をはじめ、紳士服「AOKIホールディングス」、出版「KADOKAWA」、広告大手「大広」「ADKホールディングス」関係者など15人が起訴されている。
招致段階で7340億円としていた東京五輪経費も、2022年12月に会計検査院が公表した報告書では、倍以上の1兆6989億円にまで膨れ上がり、さまざまな “ムダ” も指摘されている。
これで「国民の不安や不信感を払拭」することは、可能なのだろうか――。
( SmartFLASH )