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ヌートバー 野球とアメフトの“二刀流”日系米国人がギータ辞退の穴を埋め「栗山ジャパン」を救う

スポーツ 投稿日:2023.01.19 06:00FLASH編集部

ヌートバー 野球とアメフトの“二刀流”日系米国人がギータ辞退の穴を埋め「栗山ジャパン」を救う

高校時代にはアメリカンフットボールの選手でもあったヌートバー。主将を務め、2度リーグMVPに選出されていたという(写真:アフロ)

 

 3度めの世界一を目指すWBC日本代表に、強力な“侍”が加わることになった。セントルイス・カージナルス所属のラース・ヌートバー外野手(25)だ。日系外国人選手として、初の代表入りとなる。ヌートバーは、昨季ライトを中心に108試合に出場し、打率.228、14本塁打、40打点という成績を残している。

 

 メジャーリーグ評論家の福島良一氏は、彼の一番の強みに守備力を挙げる。

 

 

「俊足を生かした広い守備範囲が、彼の特徴。ダイビングキャッチでの好捕や、フェンス際でホームラン性の打球を捕らえる勇敢な守備は、地元で評判です。“ロケット砲”とたたえられる強肩も大きな武器です」

 

 彼の守備力は、「栗山ジャパン」にとって欠かせない武器となりそうだ。スポーツ紙記者が語る。

 

「彼はセンターをまかされるのではないかと期待されています。同ポジションはソフトバンクの柳田悠岐が務めるといわれていましたが、彼はWBCを辞退。抜けた穴にピタリとはまるのが、強肩で守備範囲の広いヌートバーなのです」

 

「栗山ジャパン」で、彼が埋めるピースはこれだけではない。攻撃においては、一番打者が期待されているという。

 

「長打力もありますが、なんといっても選球眼が彼の強み。昨季は51個の四球を選び、四球率はメジャー全体の上位2%に入りました。その並外れた選球眼と出塁率を見込まれ、三、四番を除く全打順で起用されています。今回の代表選手のなかでは、国際試合で一番打者を経験したことがある選手が少ない。出塁率の高いヌートバーは、一番で決まりでしょう」(同前)

 

 このヌートバー、“異次元”の背景には、生まれ育ったアメリカの文化が関係しているという。現地記者が語る。

 

「彼は野球の名門校・エルセグンド高校出身で、アメフトと野球の両方で複数回MVPに輝くなど、“二刀流”選手として活躍していました。その後、野球の道を選び、2018年にカージナルスに入団。日本では驚かれますが、米国では学生時代に複数の競技を掛け持ちすることは、ごく当たり前のこと。幼いころにいろんな競技を経験すれば、さまざまな筋肉やセンスが鍛えられます。現に、ヌートバーの強肩は、高校時代にアメフトのQB(クオーターバック)として活躍したからこそ。彼は、日本では生まれ得ない、新種の“怪物”なのです」

 

 昨季、彼が打席に入ると、地元ファンたちは「ヌーーート!」と声援を送るのが恒例だった。「栗山ジャパン」の一員として、日本のファンからも掛け声を送られる日は近そうだ。

( 週刊FLASH 2023年1月31日号 )

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