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侍ジャパンに立ち込める暗雲 鈴木誠也“辞退”報道、ボールへの対応不足、先発陣が中継ぎまで任される不安

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.02.27 21:20 最終更新日:2023.02.27 21:20

侍ジャパンに立ち込める暗雲 鈴木誠也“辞退”報道、ボールへの対応不足、先発陣が中継ぎまで任される不安

アリゾナでキャンプ中の鈴木誠也(写真・AP/アフロ)

 

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた強化試合に突入した日本代表「侍ジャパン」に、心配なニュースが飛び込んできた。打線の主軸と目されるカブスの鈴木誠也外野手(28)が左脇腹の張りを訴え、25日(日本時間26日)のオープン戦出場を緊急回避したというのだ。

 

 鈴木は翌日にアリゾナ州内の病院でMRI(磁気共鳴画像)検査を受け、同州メサのキャンプ地を訪れたが、メディア対応したカブスのロス監督は「今日の検査結果で、もう少し情報が得られるはず。そこで今後のプランを立てることになる」と語った。気になるWBCへの参加に関しては「(現時点では)コメントを避けたい。チームドクター、トレーナーと話し合い、できるだけ早く決断したい」と述べるに留めた。

 

 

 辞退の可能性に言及した報道に対し、Twitterではファンの悲鳴が溢れた。

 

《鈴木誠也辞退の危機ってマジ?》

 

《誠也辞退か痛すぎるわ》

 

《鈴木誠也辞退!? めちゃ悲しい》

 

「あくまでも左脇腹の張りとのことで、それほど心配していなかったのですが、MRI検査をしたとなれば、軽傷では済まないかもしれません。じつは脇腹を痛めると、治るまでに時間がかかりますし、打つ、投げるの動作に支障が出ます。当然、全力でバットを振ることもできない。しかも、これといった治療法がなく、ほぼ休養するしかないんです。なので、代表に帯同させ、治ってからの起用になるのか、あるいは思い切ってほかの選手を新たに入れるのか、栗山英樹監督は非常に難しい決断に迫られています」(現地記者)

 

 ただし、「鈴木を切るに切れない理由もある」と続ける。

 

「代表の外野布陣は、レフトに吉田正尚、センターにヌートバー、ライトに鈴木の“メジャー組”のスタメンが濃厚と見られていました。控えは近藤健介、周東佑京の2人。鈴木が欠場となっても、近藤で穴が埋まることは事実です。ただ、そうなると全員が左打ちになってしまう。打線ということを考えれば、唯一の右打者の鈴木が抜けることは、想像以上に厳しいはずです。合宿では岡本和真が外野の練習をしていましたが、シーズンでほとんど外野の経験のない彼が、WBCという大舞台で緊張なくこなせるかも疑問です」

 

 もうひとつ心配なのが、投手陣の調整具合だ。

 

「なかでも、滑るボールへの対応が、まだうまくいっていない投手がいることです。じつは、いちばん苦労していたのが佐々木朗希なんです。ブルペンではボールが“暴れて”しまい、コントロールが定まっていませんでした。一時期は、報道陣をシャットアウトして投球練習をしたほど。25日のソフトバンク戦では最速162km/hの投球で2回を無失点に抑え、上々のできでしたが、その結果を鵜呑みにすることはできません。

 

 これは、翌日に投げた山本由伸にも言えること。彼は3回を投げて、エラー絡みを含む2失点でしたが、修正能力の高さも見せました。ただ、ボールのキレやコースにバラつきがあったことも事実。ファンからは『まさか』『ボールが合ってないのでは』といった声も聞かれました。

 

 代表投手陣の多くは、2022年からWBC公式球で練習しており、口々に『滑るといわれていたが、それほど違和感はない』と言っています。ただ、日本でと、米国で投げるのとでは条件が異なります。日本はまだ寒いですが、決勝ラウンドがおこなわれるマイアミはすでに暖かい。気候も湿度も異なる状況では、ボールの感触は多少、変わるはずです。環境の変化への対応がやはりカギになるでしょう」(スポーツ紙記者)

 

 このほかにも、本職が中継ぎの投手が、湯浅京己(あつき)と宇田川有希の2人しか選ばれていないことも不安材料だ。

 

栗山監督は球数制限を計算に入れ、先発陣にも中継ぎを任せるつもりなのでしょう。ただ、先発投手はまだマウンドが荒らされていないなかで投げることが日常ですが、マウンドが荒らされ、しかも塁にランナーを溜めて登板することには慣れていません。いつもどおり平常心で投げられるのか、大いに疑問が残りますね」(前出・スポーツ紙記者)

 

 メジャーリーガー5人を擁し、「史上最強」の呼び声が高い侍ジャパン。しかし、いざ蓋を開けてみれば、問題は山積みのようだ。

( SmartFLASH )

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