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【大相撲】高安が初日から6連勝でファンが期待する「10度めの正直」優勝争いに絡みつつ涙をのんできた10年間
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.03.17 17:49 最終更新日:2023.03.17 18:07
元大関の高安が好調だ。6日目(3月17日)、初顔の一山本を下手投げで破り6連勝。初日からの6連勝は、10連勝した2022年三月場所以来、1年ぶりとなる。
久々の三役(関脇)の地位で迎えた先場所は、右ひざ負傷で途中休場し、1勝5敗9休。今場所の番付は西前頭7枚目まで落ちたが、ここまでは危なげない相撲で、相手を圧倒している。
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こうなってくると、高まってくるのが「初優勝」への期待だ。SNSでは
《高安5連勝か そろそろ優勝してくれ》
《今場所こそは高安がやってくれるんじゃあないかと期待している》
《ここまで充実の土俵が続いている感じなので、おのずと悲願達成も見えてくると思う!》
と、祈るような相撲ファンの声が多数ある。これまで何度も、優勝を目前にしながら涙をのんだ高安の姿をみてきただけに、その思いは切実だ。
「最初に終盤まで優勝争いに絡んだのが、2013年の一月場所。それ以来、9回は終盤での優勝争いをしています。とくに惜しかったのが、4回。
大関だった2018年十一月場所は、勝てば優勝決定戦という千秋楽の結びの一番で御嶽海に敗れ、貴景勝に初優勝をさらわれました。
2022年三月場所は初日から10連勝し、14日目を終えて2敗は高安と若隆景。千秋楽、高安は阿炎に敗れましたが、若隆景も敗れて優勝決定戦に。決定戦で高安は、若隆景を土俵際まで追い込みましたが、最後は逆転の上手出し投げを食らいました。
同年九月場所は、千秋楽に星ひとつの差で玉鷲戦。勝てば優勝決定戦に持ち込める一番でしたが、押し出しで敗れました。
同年十一月場所は、14日目を終えて高安が2敗で単独トップ。千秋楽で勝てば優勝でしたが、本割で阿炎に敗れ、優勝決定の巴戦に。決定戦では、立ち合いで横に動いた阿炎に対応できず、叩き込みで敗れました。
このときは、千秋楽までトップで、多くのファンが高安の初優勝を信じていましたが、まさかの逆転負け。しかも決定戦では脳震盪のような状態になり、引き上げる花道で涙を流した姿が、相撲ファンの胸を打ちました」(週刊誌記者)
怪我で大関から陥落しても、不屈の精神で土俵に立ち続ける33歳。兄弟子・稀勢の里がそうであったように、何度も優勝のチャンスを目前で逃しながら、最後には賜杯を抱く――そんな姿をファンは期待している。
18年前、2005年三月場所が初土俵。もし初優勝すれば所要107場所で、優勝制度ができた1909年以降、歴代2位のスロー記録となる。
( SmartFLASH )