元オリックス・園部聡容疑者が逮捕　被害者多数・総額1億円超の「球界詐欺」主犯とは「高校からの仲」

 

　高校野球界の名門校・聖光学院高校に入学後、2013年の甲子園で活躍。その後は念願のプロ野球界でプレーした、野球一筋だった男は、いったいどこで道を踏み外したのだろうか。

 

「元オリックス・バファローズの選手だった園部聡容疑者は、2022年3月に元同級生と共謀し、起業家の集まるイベントで知り合った女性から、現金55万円をだまし取った詐欺の疑いで逮捕されました」（事件担当記者）

 

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　報道によれば、共謀したのは、住所不定・会社役員の加賀裕也容疑者。本誌は2022年9月、「ロッテ佐藤都志也や日本代表選手も！　聖光学院OB詐欺男逮捕で判明した球界騒然の被害実態…総額1億円超か」という記事で、加賀容疑者の“悪行”について報じている。

 

「聖光学院OBであった加賀容疑者が、佐藤に架空の投資話を持ちかけ、佐藤は2020年4月から複数回、投資金を渡しましたが、一度も配当金を得られず、元金も返還されませんでした。不審に思い、2021年7月に浦和署に被害届が出されたことで、加賀容疑者は逮捕されました。

 

　現在、刑事裁判が進行中で、6月22日にさいたま地裁で審理がおこなわれました。次回公判日時は未定です。加賀は別件の詐欺容疑で9回、逮捕されています」（捜査関係者）

 

　加賀容疑者は高校卒業後、プロ野球選手を多数輩出している岩手県の富士大学に進学し、野球部に所属。富士大学野球部OBにも被害者が複数おり、そのひとりが当時、本誌に詳細な手口を語っていた。

 

「加賀はオーダースーツ事業などの会社を立ち上げているんです。2021年5月、最初に連絡が来たときは『スーツを作りませんか？』ということでした。南麻布にある事務所に来てほしいといわれ、そこで採寸をしたんです。そのときに『じつは前職のつながりで、いい投資先を知っている』と、加賀が言いだしたんです。出資してくれれば『年内には倍にする』と言われました。それでスーツ代の30万円と、投資金約1000万円を、何回かに分けて加賀の口座に振り込みました」

 

　しかし、すぐに加賀容疑者との連絡が滞り、詐欺だと気づいたという。結局、このOBのもとには、スーツすら届かなかった。

 

「富士大野球部の関係者などに聞くと、六本木のキャバクラで、ひと晩に現金100万円をポンと払うような豪遊をしていたそうで、だまし取ったカネはそこに消えたんじゃないかと思います。ただ一度、加賀がポルシェに乗ってきたとき、レンタカーだったんです。彼は『代車で……』と言っていましたが、いま思えば、カネがあるフリをしていたんですね」（同前）

 

　当時、球界関係者によれば、加賀容疑者が謀った詐欺については、「プロ・アマ合わせて相当な数のトラブルが聞こえてきており、球界で拡大していると思われます。被害総額も1億円を超えるのではないでしょうか」ということだった。

 

　今回、逮捕された園部容疑者と加賀容疑者の関係について、聖光学院高校・野球部の後輩はこう語る。

 

「ふたりはいわき市出身で、寮生でした。レギュラーメンバー『Aチーム』と控えメンバー『Bチーム』があり、加賀と園部はAチーム同士で、グラウンドで仲よく話していたことを覚えています。

 

　普通に考えたら当たり前のように聞こえますが、聖光野球部は1学年50人近くいるので、よく一緒にいたってことは、相当、仲がいいんですよ。当時から彼らのことをよく知っている人たちは、園部も逮捕されたと聞いて特段、驚いている様子もありませんね」

 

　野球の世界ではなく、犯罪でタッグを組んでしまったとは、あきれてものが言えない。

( SmartFLASH )