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アギーレジャパン テレビ、新聞が報じないイレブンの白けた胸中

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2015.01.07 06:00 最終更新日:2015.01.07 06:00

「自分はまったく関与していない」と八百長疑惑について、ハビエル・アギーレ監督(56)から選手たちへの釈明がおこなわれたのは、昨年の12月29日、代表合宿初日でのことだった。

 

日本サッカー協会の大仁邦彌会長(70)が事情説明し、続いてアギーレ本人が冒頭のように説明した。じつは協会はすでに、メールで選手に事情を伝えていたが、指揮官と協会トップが直接説明するのは初めてのこと。

 

さらに、霜田正浩技術委員長(47)が選手たちに対し、「(疑惑について)記者から聞かれたら、『協会の人に聞いてほしい』というように」と通達するなど、異例の箝口令が敷かれた。もっとも、その日の練習後の囲み取材では、八百長疑惑に関して、コメントを拒否する選手はほとんどいなかった。

 

その多くは「まったくこの問題について考えていない。自分たちがやることは変わらない」(岡崎慎司・28)。「プレーに集中しないといけない」(豊田陽平・29)と、八百長疑惑とプレーを切り離して考える意見だった。長くサムライブルーのキャプテンを務める長谷部誠(30)は、アギーレの釈明に対する選手たちの反応をこう語った。

 

「印象に残ったのは、『自分はサッカーを愛しているサッカー人。それを裏切ることはしない』の言葉だった。僕もサッカー人というか、サッカー馬鹿ですから。チームメイトの顔を見ても、熱いものを感じた表情になっていた」

 

一応はアギーレの説明を受け入れたかに見える代表選手たち。だが、それを「鵜呑みにはできない」と語るのは協会の内情に詳しいベテラン記者だ。

 

「ある中堅選手は『潔白を主張したが、それを示す詳細を語ることはなかった』と不満を述べていた。監督自ら『八百長には関与していない。ここからはアジア杯に集中してほしい』と説明したといっても、潔白の根拠は示さないまま、たった2分で終了。それで気持ちの切り替えを訴えても、選手の心に本当に届くのか」

 

スポーツ選手にとって監督批判は絶対の御法度。言いたくても言えない本音は別にあるようだ。

 

(週刊FLASH 2015年1月20日号)

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