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「ペナントレースが興醒め」阪神&オリ“ぶっちぎりV”で再燃した「クライマックスシリーズ不要論」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.09.22 15:00 最終更新日:2023.09.22 15:35
セ・リーグは阪神が、パ・リーグはオリックスが優勝を決め、59年ぶりに関西球団による両リーグVとなった今年のプロ野球。日本シリーズで1964年の阪神-南海以来となる「関西ダービー」を期待する声が多いが、その前に両チームを待ち受けるのが、クライマックスシリーズ(CS)だ。
毎年、大いに盛り上がりを見せるCSだが、今年の空気はやや違うようだ。
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「阪神が優勝を決めた9月14日の時点で、2位の広島とは13ゲーム差がついており独走状態でした。それはオリックスも同じで、優勝が決まった9月21日時点で、2位ロッテとは14.5ゲーム差です。
ペナントレースで圧倒的な力の差を見せつけながら、短期決戦のCSでは2位3位のチームに負けてしまう可能性がある。もちろんそれは毎年のことで、以前からCSについては様々な議論はあるのですが、今年は特に優勝した2チームがぶっちぎりだったので、いつも以上に疑問の声が多いのです」(スポーツライター)
この件については、8月29日の阪神戦のテレビ中継で解説をつとめた広澤克実氏が、「優勝時、1位と2位に5ゲーム以上の差がついていればCSはやめるべき」と発言、大きな注目を集めた。
広澤氏のように、CSに疑問を持つ人は多く、SNSでは
《2位にゲーム差10以上つけてリーグ優勝してんのに、CSっておかしいわ。意味不明。もう阪神とオリックスが日本シリーズすればいいよ》
《オリックスも阪神もブッチギリの優勝なんだからさ、CS開幕しなくていいじゃん 10ゲーム差以上の優勝時にはCSは無条件で突破、またはアドバンテージ3勝とかにしないと、なんのためにレギュラーシーズンやってきたか分かんねえじゃん》
《もう10ゲーム差以上つけて優勝したらCS無しでいいのではなかろうか。最低でもゲーム差に応じてアドバンテージを増やさないとレギュラーシーズンの意味が無い》
などの意見がある。最も多いのは、「CSはあってもよいが、アドバンテージを見直すべき」という考えだ。
現時点のCSのルールは以下のとおり。
・ファーストステージ=各リーグの2位3位が対戦。先に2勝したチームが次のステージ進出。試合は2位チーム本拠地で開催
・ファイナルステージ=ファーストステージを勝ち上がったチームとリーグ1位が対戦。先に4勝したチームが日本シリーズへ。1位チームには1勝のアドバンテージが与えられる。試合は1位チーム本拠地で開催
「2位3位のチームが勝ち上がり、日本シリーズに進出することを『下剋上』と呼びますが、これまで6度ありました。有名なのは、2010年3位だったロッテが日本一になった『史上最大の下剋上』。
しかし当時、ロッテとパ・リーグ1位のソフトバンクとのゲーム差は2.5しかありませんでした。2017年には3位だったDeNAが日本シリーズに進出しましたが、この年セ・リーグ1位の広島とは14.5ゲーム差。このときも、CS見直し論議が活発になり、廃止論を主張する人も多数いました」(同前)
そのほかにも
《借金でCS進出はクソ論外。辞退してほしいレベル。スポンサー様が許さねーだろうけど》
《2位3位でも勝率5割未満は対象外とかしないと、ペナントレースが興醒めだわ》
と、勝率5割未満のチームのCS出場に反対する意見も多い。これまで借金チームがCSを突破し日本シリーズに進出したことはないが、可能性はゼロではない。
9月21日時点で、パ・リーグ2位のロッテの貯金はわずかに「2」。3位ソフトバンクは勝率ちょうど5割で貯金「0」。このままだと、借金チーム同士でCSを戦う可能性もある。
以前から様々な“欠陥”が指摘されるCS。今後はさらに「見直し論」が盛り上がりそうだ。
( SmartFLASH )