2017年シーズンの広島カープの優勝の立役者と言えるのが同期入団の安倍友祐(28)、丸佳治(28)、松山竜平(32)の赤鯉三銃士だ。
同期の丸や安部からいじられる愛されキャラの松山こそが、もう一人の “新・神ってる男” である。
愛称は「アンパンマン」。チームを明るくするキャラクターの一方で、左の強打者として優勝がかかった9月から四番に定着、打点を荒稼ぎした。
「二軍でも一生懸命プレーしていて、『絶対に打って、チームを勝利に導く』という強い自信を秘めていた。でも、同期入団とはいえ、大卒で4歳年上なのに威張らない。今でも、『広島にいるときは、連絡くれー』と、よくご飯に誘ってくれるんですよ」(福山ローズファイターズ・中村憲選手)
原点は小学生時代のソフトボールにある。松山をはじめ、阪神・福留孝介らを指導した、大崎ソフトボールスポーツ少年団の新留勝郎名誉監督が語る。
「ソフトボールの投手というのはほとんどが右投げなので、うちは入団と同時に右打ちの子を左打ちに変えるんです。松山は器用なのか、左打ちに変えた後もきれいなバッティングフォームのまま。プロに行く素質がそのころからあったのかもしれません」
昔からのきれいなフォームで松山が本塁打を放ち、安部もコツコツと安打を重ねる。2度のベストナインに輝いた丸だけじゃないんだぞ、と存在感を放つ赤丸急上昇の同期三銃士が、赤ヘルを勝利に導く。
(週刊FLASH 2017年10月3日号)