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「200奪三振は狙えそう」「MVP狙うなら50本塁打、50盗塁」ドジャース番記者が分析する山本・大谷の「数字」

スポーツ 投稿日:2024.04.25 06:00FLASH編集部

「200奪三振は狙えそう」「MVP狙うなら50本塁打、50盗塁」ドジャース番記者が分析する山本・大谷の「数字」

3月13日のオープン戦で、グローブをへそにくっつけてセットしていた山本由伸(写真・アフロ)

 

 大谷翔平山本由伸の加入で、ワールドシリーズの優勝候補筆頭ともいわれているのが、今季のドジャースだ。日本のみならず、世界が注目する大谷と山本の今季の様子を、ドジャース番記者2人が明かした。

 

 開幕から大谷は「2番DH」として出場し、MVP獲得経験のある、1番ベッツと3番フリーマンの「MVPコンビ」が前後を固めている。

 

 

――大谷が入ったことでの打線への影響は?

 

ビル・プランケット(以下、BP) 「それはもう、はかり知れない。MVP選手が3人そろってスランプになるなんて考えられないからね」

 

ジャック・ハリス(以下JH) 「開幕当初、ベッツとフリーマンが絶好調だった。1週間ぐらいして、彼らの安打がやや止まった。それに代わって、開幕直後はなかなかホームランが出なかった翔平が、打ち始めたんだ」

 

―― 一方、山本はまだ本来の姿とは言いにくい。

 

BP 「韓国での初登板では1回5失点でマウンドを降りたけど、セットポジションでのグローブの位置に、迷いが感じられた。オリックス時代は胸の高さでセットしていたが、初登板時は、へその高さに変更していたんだ。

 

 ただ、2戦め以降は胸の高さに戻して、バランスがよくなった気がする。雨のなかで投げた、3月30日のカージナルス戦(5回を2安打無失点に抑え初勝利の権利を持って降板したが、後続が打たれ敗戦)、寒さと風のなかで登板した4月6日のカブス戦(5回を無失点に抑え、メジャー初勝利)と、気象条件の厳しいなかで結果を出したことで、首脳陣を安心させたんじゃないかな(12日のパドレス戦は5回を投げて3失点)」

 

――もともとはチームメイトの指摘で、セットのグローブの位置を変えたそう。

 

JH 「『山本の握りが、後ろから相手に見えている』と内野手から指摘されたことへの対策が、グローブをへその位置において、握りを隠すことだった。でも、投手は繊細だからね。投げ方自体は変わらなくても、グローブの位置を変えたことで、制球力などに影響が出た。結局、グローブの位置を戻し、構えたときの角度を変えて、握りを二塁走者に見えなくした。それなら制球にも影響がないようだ」

 

BP 「現段階で山本を評価するのは、まだ早い。本人は結果をあせっているかもしれないけど、メジャーへの適応にはある程度、時間がかかる。勝負はこれからだよ」

 

JH 「今季のドジャース打線の強力さを考えると、3点以内に抑えられれば、おそらく勝ちが転がり込む。山本の実績を考えれば14~15勝しても驚かない」

 

BP 「200奪三振は狙えそうだけどね」

 

――大谷は今季、どれくらいの数字を残すと思う?

 

BP 「MLBでも過去5人しか達成していない『40本塁打、40盗塁(40-40)』を期待したい。翔平は盗塁強化のため、キャンプからスプリントスピード(足の速さ)の向上に取り組んできた。デーブ・ロバーツ監督は『積極的に走ってほしい』と話しているし、可能性は十分ある」

 

JH 「ただ、今季もMVPを狙うなら、いままで誰も記録したことのない『50-50』をマークする必要がある。ハードルは高いけど、いまのMLBでそれを狙えるのは翔平ぐらいじゃないかな。昨季ナ・リーグMVPのロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は41本塁打、73盗塁だったけど、もし翔平が『50-50』を達成したら、彼といい勝負になる」

 

――大谷の状態は上向いているように見えるが?

 

BP 「一平の事件は、翔平にしてみれば、初めてのスキャンダルだったと思う。それがどうパフォーマンスに影を落とすのだろうと心配だったけど、いまのところ影響は感じない。もちろん、初本塁打が出たのは開幕9試合めで、これまででもっとも遅かったのは確かだけど、それからはヒットを打ちまくっている」

 

JH 「それに、翔平のメディア対応は、エンゼルス時代よりも増えていて、こちらが話しかければ答えてくれるようになったんだ。ただ、ドジャースの広報が神経質になっていて、大谷の対応を遮ろうとするうえに、一平の件があったせいでまた取材が難しくなってしまうかもしれない。山本は、もう少し話をしてくれるとうれしいんだけど……。チームに加入して日が浅いから、警戒されているのかな。まだ、本音では話してくれないんだよ(笑)」

 

 シーズン終了後、WBCに続いて大谷と山本の“世界一”の笑顔が見られるか。

 

取材協力&構成・EIS

( 週刊FLASH 2024年5月7日・14日合併号 )

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