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「心が痛まなかったのか」クライミング女子・森秋彩“低身長の壁”に怒る日本人 高まる「リード単独実施」望む声

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.08.11 14:45 最終更新日:2024.08.11 14:45

「心が痛まなかったのか」クライミング女子・森秋彩“低身長の壁”に怒る日本人 高まる「リード単独実施」望む声

森秋彩(写真・JMPA)

 

「あれは見ていてかわいそうでした。何度も助走をつけて壁を駆け上ったのですが、何もできずに落下。結局、制限時間が過ぎ、この第1課題は0点となり、これが響いてメダルに届きませんでした」(スポーツ担当記者)

 

 日本時間8月10日、パリオリンピックのスポーツクライミング・ボルダー&リード複合女子決勝で、森秋彩(あい・20)は前半のボルダーで7位と出遅れ、後半のリードでトップの96.1点をたたき出したが、合計135.1点で4位に終わった。

 

 

 いま、SNS上で物議をかもしているのが、冒頭のスポーツ担当記者が指摘する場面だ。ボルダーの第1課題で、設定されたスタートのホールド位置が高すぎたのではないかという論争が起きている。

 

 身長154cmの森は、決勝に残った選手のなかでもっとも背が低かった。問題となっている第1課題は、8選手中6選手が完登していた。

 

 ボルダーでは、課題を完登することで最大25点を獲得。それまでに設定されている「ゾーン」に到達することで、10点、5点と基準点が決まり、そこから到達するまでの失敗回数に応じて、0.1点ずつ減点される仕組みになっている。

 

 第1課題で、最初のゾーンにも到達できず、0点だったのは森だけだった。もし、森がここで完登をしていれば、合計得点で銀メダルの米国選手を上回る可能性は大いにあっただろう。

 

 このホールドの設定位置について、SNS上では「不公平ではないか」との非難が起きている。X上では、

 

《これはさすがにフェアじゃないよ》

 

《スタートの一歩目でふるい落とすことじゃない。これ見た運営は心が痛まなかったのか》

 

 と、コース設定の不公平さを指摘する声が多く聞かれている。

 

 また、スポーツクライミングは2021年の東京オリンピックから始まった新競技とあってか、実施種目自体に疑問の声が聞かれている。

 

《ボルダーとリード別競技にするべきではなかろうか》

 

《リードでトップなのにメダルが取れないんだから、複合という競技が無理があるんじゃないのかな? 別競技なんだから、分ければいいのに。もしくは、複合と種目別の両方作るとか》

 

 前出のスポーツ担当記者がこう話す。

 

「今回のコース設定は、海外メディアなどからも批判の声が出ています。ただし、“森潰し”かといわれると、そこまでは言い切れないでしょう。銀メダルの米国選手も身長157cmですし、準決勝で敗退したなかには、森選手よりも低い153cmのイタリア選手もいましたから。

 

 東京オリンピックのスポーツクライミングではボルダー、リードに加えて、スピードが入る3種目の複合競技のみが実施されました。それが今回から、スピードは単独種目で実施されています。これほどまでに、メダルの行方に注目が集まったのであれば、次回のロサンゼルスオリンピックではリードだけの単独種目で実施する可能性も出てくるかもしれません」

 

 もしかすると4年後、森の首には金メダルがかかっているかもしれない。

( SmartFLASH )

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