「オフにこれといった補強がなく、しかも打線の軸だった山川穂高をFAでソフトバンクに獲られてしまった。今季は厳しいと思っていたが、まさかここまでひどいとは」
こう嘆くのは西武番記者だが、無理はない。8月14日の時点で104試合を消化し、30勝72敗、2分けで借金は42。残り39試合に全勝しても70勝に届かず、今季の優勝の可能性は完全に消滅し、負け越しも決まった。14日のソフトバンク戦では、ようやく勝利し連敗を8でストップさせ、Xでは《れおほー》がトレンド入りしたが、ファンの苦しい胸の内が伝わってくるようだ。
「西武は5月26日時点で15勝30敗と、このときも最下位に沈んでおり、松井稼頭央氏の事実上の監督解任を決めました。松井氏はチームのレジェンドでもあったし、三顧の礼をもって監督に迎え入れた人物。それを切ったということで、ずいぶん思い切ったことをしたと球界では驚かれたんです。それもこれも、立て直しをするなら早く手を打ったほうがいいという首脳陣の考えでした。
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ところが、松井氏を解任して事実上の渡辺久信新監督となったわけですが、立て直すどころか15勝42敗2分けとさらに成績は落ち込んでいるんです。さらなる新監督として、松坂大輔氏をはじめ有力OBに声をかけているようですが、色よい返事はもらっていないようです。それはそうですよ。いまの戦力ならどんなに優秀な人が監督になっても、苦労するのは目に見えていますからね」(同前)
この番記者によると、不振の最大の原因は「打てないこと」だという。上記のように山川を失い、それに代わる選手の台頭もない。8月14日現在、チーム総得点240、チーム打率.203は12球団で最下位である。
当然、Xではあきらめから憤慨まで、コメントは荒れている。
《毎回西武負けてるのもうあきた》
《弱すぎやろ気持ち悪いな 西武真面目にやれや 野球素人かよ》
《試合終了後、勝っても負けても選手全員、外野席の前まで来いよ!とっとと終戦迎えた球団に対して、この糞暑い球場で汗流しながら立ち上がって大声援を送ってくれるファンに対して、もっと感謝の意を示せよ!サッカーなんか、そんなの当たり前の様にしているぞ!》
一向に浮上の兆しの見えない西武。現在のペースなら、シーズン99敗となる。プロ野球史上、シーズン100敗以上は1度だけ、1961年に近鉄が103敗を記録している。史上2度めの“大台超え”が見えつつある……。
( SmartFLASH )